蓄電池の性能について

技術
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リチウムイオン2次電池「農民」さんから頂いた蓄電池(二次電池)に関するコメントへの回答が長文になるので、記事として記しておくことにした。

「蓄電池の普及策で分かる国の本気度」とその記事へのコメント

筆者が回答させて頂きたかったのは、次の箇所:

>蓄電池の電気エネルギー密度がどのくらいまであるかわかりませんがガソリンエンジン発電機並になるような気がしないです。

農民さんのこの感想は正しい。

というのも、現在の時点で実用化され電気自動車などで使用されているリチウムイオン二次電池のエネルギー密度はせいぜい100~200Wh/kg程度である一方、ガソリンのエネルギー密度は二桁ほど多い10,000Wh/kg以上だからである。

筆者は仕事でリチウムイオン電池の性能や特性について知れば知るほど、ガソリンや軽油といった化石燃料の偉大さを思い知らされたのである。

先に農民さんへの回答で、リチウムイオン電池も着実に進歩はしていると書いた。

しかし、例えば半導体集積回路が「ムーアの法則」に基づいて1年半で2倍のペースで集積度が向上していったということに較べると、リチウムイオンなどの二次電池の技術開発の速度は残念ながらはるかにゆっくりとしたものでしかない。

現在よりもっとエネルギー密度が高い二次電池が実用化されるのは、早くても恐らく5~10年ほど先になると思う。

その頃になれば、NEDOや経済産業省がいう所の次世代電池、具体的には全固体電池や金属空気電池といった現行のリチウムイオン電池の2~3倍程度のエネルギー密度(それでも、まだガソリンや軽油のエネルギー密度より1桁は低い)の高性能な二次電池が実用化されている可能性があるからだ。

ガソリンや軽油ほどのエネルギー密度が無いといっても、現在の2倍のエネルギーが同じ質量か体積に蓄えられれば、電気自動車なら航続距離が2倍になる。

例えば、現在一度充電して満充電になると150kmの走行が可能な電気自動車なら、5~10年後にそういった高性能な電池を搭載すれば300kmの走行が可能になるということだ。

もちろん、同じ畜電池を太陽光発電所に設置するなどすれば、夜や雨天に放電することで太陽光エネルギーの平準化が可能となる訳で、技術的には正に原発などまったく要らない世界が実現可能になる。

あとはコストダウンがどれ位のペースで出来るかによって、普及の速度が決まるということである。

まだまだ辛抱が必要とはいえ、スマートグリッドの実用化と共に、とても楽しみな技術ではある。

などと言うことをこのブログで書いていたら、偶然、来月にこの辺の技術や市場の動向に関して講演をしてくれという依頼を頂いてしまった。

最近は本業では少し環境技術から遠ざかり、経済やらなんやらの調査を行っているのだが、頑張って準備をしたいと思う。

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