農研機構(NARO)による太陽光利用型植物工場では、実証試験の目的で様々な作物の栽培を行っている。
作っている作物は見せて頂いた通りで、トマト、キュウリ、パプリカなどである。
では、普通の農家が作る温室と太陽光利用型植物工場とでは、水耕栽培によって何が変わるのか?
と言うと、それは見学の時のご説明によると、やはり「収量」ということになるのだろう。
普通の温室だけで十分な収量が確保でき、農家が成り立つのであれば、わざわざ土での栽培から水耕栽培にする必要もない。
しかし、例えばキュウリなどでは、日本の品種だと実はあまりならずに茎や葉ばかりが育ってしまう品種があったりするそうだ。
そこで、品種を改良すると同時に、こういった温室型の植物工場での栽培によって、温度や光の当たる量、与える養分の量などを最適な状態に管理することによって、一般的な露地栽培や温室栽培の何割増し、あるいは何倍も多くの収量が実現するということになる。
ただ、農業と同じで植物工場にも課題があって、当然ながら作った作物の販路を確保しておかないと駄目だとか、まぁやはり経営を成り立たせるのは結構大変らしい。
あと、先の記事にも書いたように、露地物でもそうだが、病気になったりすると、その病原菌にやられた苗や部分は全部ダメになったりして大損害になる。
とまぁ、大体こんな感じで説明を頂いて、また少し薀蓄が貯まった所でこの日の見学メニューはほぼ終わり、となった。
植物工場見学のお土産ということで、ここで採れたトマト、キュウリとパプリカをいくつか頂いた。
ただ「お土産をどうぞ」と言われた時のダッシュで出遅れてしまい、トマトはほとんど品切れだった。
1、2個だけ小さい実で少し傷がついているトマトだけが残っており、その内の一つだけを頂いた。
今回のツアーでは、なぜかオバちゃんが結構いたので、こういう展開は予測しておくべきだったかもしれない(苦笑)。
この植物工場の敷地からバスで駅まで戻った訳だが、農研機構の敷地から出る少し前、「DNA組み換え作物・・・(圃場だか何だか)」という表示が気になった。
品種改良の作物と遺伝子組み換え作物とは何が違うのだろう、等といった疑問を抱きつつ、つくば駅へとバスで送って頂いた。。。
(以上、つくばサイエンスツアー関連はこれにてお終い)
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