フランス・パリで気候変動枠組の会議「COP21」が行われている。それに合わせるかのように再エネの世界では様々な動きが起きている。
こういった国際的な連携にこの国が絡んでいればと願うが、なんとかの一つ覚えで、危険かつ古臭い核発電湯沸し器を動かすしか能が無い政治家と官僚はそういった新しいことや地球の環境に良いことにはまったく興味がないのだろう。
この国の動きを見ていると、下らない利権や旧態依然のエネルギーに固執して時代に逆行しているとしか思えない。(欧州でも英国が日本にやや近い動きを見せているが…石炭を止めるだけ幾分マシかと思う。)
このブログを良くご覧になる読者の方ならご存知の通り、産業用太陽光発電はもう落日の趣という感じだ。筆者はまだ32円/kWhのプロジェクトが残っているので粛々とやっていくしかないが。
世界で勝負できるのはソーラーフロンティアだけか
そんな中でニッポンの太陽電池業界では、ほぼただ一人ソーラーフロンティアだけが、世界の動きに辛うじて付いて行っているように感じる。
例えば、米国のノースカロライナ州の26MWメガソーラーの案件とか:
ちょっと前には、中東・クウェートのメガソーラーでもCISパネルを供給すると言う話があったり:
この辺りのフットワークの軽さというか国際感覚は、日本のメーカーとはいえ親会社が英蘭ロイヤルダッチシェルというグローバル企業の系列にあることと無関係ではなさそうだ。(ただ現在のこの資本関係はもうすぐほとんど無くなってしまう訳だが…)
生粋の日本のパネルメーカーであるパナや京セラは内弁慶で、なかなかこうは行かないように思う。もちろん、リストラ真っ最中のシャープは言うに及ばず。
CISの発電効率を改善する研究開発も頑張る
そのソーラーフロンティア、ビジネスや営業だけじゃなく技術開発も地道に頑張っている:
化合物薄膜のCISでも、22.3%と今や多結晶シリコンと同じかそれ以上の発電効率を叩きだすようになったのは凄い。
もちろん、我々太陽光発電事業者が設置出来るパネルでは、今すぐにこんなに高効率のものは使えない。筆者の太陽光2号基で採用したSF170-Sでは、発電効率は13.8%である。
だが、いずれその内にR&Dレベルから量産レベルの段階まで製造技術が熟成されれば、屋根の上や野立てでも使えるようになるだろう。(それが、来年か3年後かはまだ明らかにされていないが…)
残念ながら2号基以降、筆者が進行中のプロジェクトではソーラーフロンティアのCISパネルを採用する計画がないし、経産省が定めた設備認定の下らない規制のお陰で、ソーラーフロンティアのパネルに変更することもできない。
よって、今は黙って見守るしか出来ないが、また自宅なり野立てなりで可能なら今より発電効率が良く、しかも価格も安くなったCISのソーラーパネルを使ってみたいと考えている。
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