農地転用が通らず、17kWの野立て太陽光発電所に
昨日8/9の金曜、太陽光発電ムラのお仲間、グリーンソーラー発電所・所長のMさんが施工中の太陽光発電所を見学させて頂く機会を頂いた。
(Mさんのブログ「不動産賃貸業視点からの太陽光発電所6基進行中!」)
先週の茂原で見た施工とはまた異なった段階であり、今回も太陽光発電の修行中である私には大変勉強になったことは言うまでもない。
日中のほぼ丸一日を密着して見学させて頂く形となり、今回の見学を快諾して下さったMさんには心より感謝申し上げたい。という訳で、これ以降その太陽光発電所施工のハイライトをいくつかこちらでご紹介したい。
最初に訪れた場所は、埼玉県比企郡嵐山町。こちらは出力17kWと比較的小規模な発電所である。
M氏によれば、隣接する農地も同じ様に耕作をしておらず、農地転用(農転)の手続きを申請したが、どうしても認めてくれなかったらしい。
もしこの農転が通っていたら、この嵐山の発電所だけで100kWほどとなり、わざわざ群馬など他の場所での発電はしなかっただろうとの話だ。
しかし、ここが17kWでしか作れなくなったために他の場所でも発電所を作ることとなり、その分苦労したものの色々と勉強にもなって結果的には良かったのかもしれない、とM氏はポジティブにとらえている。
その17kW太陽光発電の内訳は、パネル13枚の列が縦に二つで一つのアレイを構成、それを2アレイ設置したもの。米サンパワー製のソーラーパネルは327Wであるから、327×13×2×2=17004ということで設備容量は17kWとなる。
フェンス施工作業に立ち合い、雑草の状況チェックも
この嵐山の太陽光発電所の方は、ご覧の通りほぼ設置まで完了しており、この日は金網型のフェンス設置作業でMさんが立会する所であった。
我々が現地に到着してほどなく、フェンスを施工する業者さん達も到着し作業を開始。
住宅やビルの屋根に設置する太陽光発電パネルであれば、通常手の届かない高さにあり、フェンスや柵も必要ない。
だが、地面に設置する野立ての太陽光発電では、招かれざる人(最近では太陽光パネルやケーブルの盗難例もあるらしいし、発電中は高電圧の部分に触ると感電の危険もある)や動物(Mさんによれば、ここではイノシシ等)を排除しなければならず、野立て太陽光発電所ではフェンスを必ず設置する必要があるのだ。
もう一つ、動物だけでなく植物の対策も必要になる。具体的には、地面に生える雑草など。
これは設置する場所や植生によって様々だろうが、ここでは蔓(つる)性の雑草が元気よく育つようで、M氏は「10日前に来た時に刈ったばかりなのが、もう茫々に生えてる」と驚いていた。
また、今日の作業では特に対処しないようだが以前にもM氏が指摘していたパネルの汚れに関しても実際に間近で見ると確かに確認できた。特に、鳥の糞などがバカにならない。
こういう汚れを放置しておくと、その部分は発電しなかったり、発電効率が下がったりするので、売電収益にも少なからず影響が出てくるのである。
だから、理想的には定期的にパネルの掃除を行ったり、あるいは自動的に掃除できるような仕組みを設置したりといった対策を行っておく方が良い。
さて、時刻はまだ10時前後ながら、既に猛暑の気配。
Mさんはフェンスの施工業者さんに冷たい飲み物を差し入れたりと気配りも忘れない。
いろいろとフェンス設置で必要となる決め事をし、一通りの指示を出し終わってから、午後にまたこちらに戻るということで、次の発電所(群馬県高崎市)の方へと移動する。
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