東京電力に系統連系を申請(1)

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初めての系統連系申請【東京電力編】

昨日の朝、東京電力の龍ヶ崎市龍ケ崎支社(茨城県龍ケ崎市)へ行き、東関東の太陽光発電所案件2件分の系統連系の申請を行ってきた。結論から先に書くと、2件とも無事に受理された。低圧連系なら個人でも意外に簡単だなと思った。以下、その経緯や感想を記しておきたい。

自宅を出て電車を乗り継ぎ、龍ケ崎市に着いたのが午前8時40分頃。そこから徒歩5分の龍ケ崎支社を目指して歩く。

東電・竜ヶ崎支社へと歩く

目標は「屋上に白い無線塔のある、ベージュ色の鉄筋コンクリート5階建」のビル。

そびえ立つ、東京電力・竜ヶ崎支社

で、現地についたのが午前8時45分頃。
営業時間は9時~なので、当然入り口はまだ閉まっている。

東電・竜ヶ崎支社の入り口。午前9時までは閉店

日陰だと寒いので、出入り口の前から駐車場の前付近の日なたにいって日向ぼっこをしたりして時間を潰す。この時点では、筆者以外に誰もいない。うーん、もう少しゆっくりと来ても良かったかな…

東電・竜ヶ崎支社の前にある「龍」の像

日向ぼっこや建物の前にある龍の写真を撮ったりしている内に、9時となり開店。
一番乗りの筆者は、開店後すぐに「新増設受付」の窓口へと直行する。

一番手前の窓口には男性の社員がいたのだが、太陽光発電の系統連系申請だと言うと、その隣のお姉さんの方へと言われ、そちらの窓口に行き、連系申請の手続き開始だ。

「野立ての太陽光発電ですね?」- 大切なのは電柱までの距離

持参した連系申請の書類を窓口のお姉さんに手渡す。

窓口嬢:「野立ての太陽光発電ですね?」
筆者: 「はい、そうです。」

「野立て」と言う言葉は東電でも使う一般的な用語なのだと、この時初めて知った。
その内、彼女はパソコンの画面を見ながら何やら色々と書類に書き込んだりし始める。
そして筆者に対してまた質問が来た。

窓口嬢:「現地に行かれたことはありますか?」
筆者: 「はい、1、2度あります。」

と言う感じで、それぞれの案件の現地の状況を少し話した。

電力会社側の関心事は、太陽光発電所の場所と最寄の電柱との距離である。

2件のうち、1件は電柱への距離が比較的近いと思うのだが、もう1件は数十メートルはありそうなので、その旨を伝えた。また、現地では篠竹が茂っていて、正確な距離はまだ分かっていないとも正直に話した。

この辺、連系申請の段階では、厳密でなくアバウトでも良いようだ。

窓口嬢曰く、電柱を2~3本立てることになり、その分も連係工事負担金に含まれるとのことである。まぁそれも織り込み済みではあるので、了解の旨を伝えた。

電柱の次は、電力計の省略に関する承諾

電柱2~3本云々…の次に聞かれたことが、電力計の省略に関する承諾のことだ。
これは1号基のある中国電力とは少し異なるようである。

何かと言うと、パワコンが消費する電力量は太陽光発電所が作り出す電力量に比べて非常に小さいため、そのための電力計は設置を省略し、簡便な計算式に基づいて電気代を算出し、それを支払うことに承諾してくれと言う手続きである。

普通の電気工事業者だと、どうせ発電所のパワコンの電気代を払うのは客だからと、すぐに署名して先に進むところかもしれない。

しかし、やはり確認してからでないと簡単には承諾などすべきでないと思い、受付嬢に食い下がった:

筆者:「この計算式を使うと、電気代は月にいくら位になりますかね?」
窓口嬢:「そうですね…」

と、電気料金の表の載った冊子を確認しながら電卓を叩き、この発電所のパワコンの電気代がこの計算式だといくらになるかをその場で計算してくれた。

その結果、だいたい月に1000円程度になることが分かった。
うーん。高い。

筆者の岡山の太陽光発電所の1号基では、パワコンが消費する電気の料金は毎月370円程度だ。

絶対額で考えれば別に大したことのない額とはいえ、あるべき額の2.5倍以上も取られるのはやはり納得が行かないので、安易に折れたくはない。

筆者:「うーん、私が運営している別の発電所では370円位なんですけどね。この承諾書の返事は、改めて後日でも大丈夫ですか?」
窓口嬢:「はい、大丈夫ですよ。FAX等でご回答をお送り頂いても結構です。」
筆者:「そうですか。では、この件は後ほど改めて回答という事にさせて下さい。」

どうせ、連系負担金が出てくるまで何か月もかかるのだ。
慌てて高い電気代を負担することに同意する必要など微塵も無い。ましてや、モラルハザードの王様、東京電力である(なお龍ヶ崎支社の窓口の方々には何の恨みも無い、念のため)。

「認定通知書(の写し)」が無い…

あと、もう一点、こちらの申請書類で足りないものがあった。
それは、「認定通知書(の写し)」である。具体的に言えば、経済産業省による設備認定の結果として、申請者に発行される設備認定のID(認定ID)の公式な通知書だ。

Kさんなどに聞いていた連係申請の必要書類では既に書いたように6種類の書類があればOKと理解していたのだが、認定通知書も必要とは認識していなかった。

窓口嬢に聞くと、彼ら自身はどうやって取得するのか知らないという。

うーん、困ったな。どうしよう?… と思っていたら、これも後日FAXで送付すれば良いとのことなので、とにかくそうさせて頂くことにした。

窓口嬢がパソコンと申請書でテキパキとさらに手続きを進めている間に、筆者は頭の中で認定通知書について色々と考えを整理していて、結局は上述の設備認定の結果であることに思い至ったのだが、それをどうやって入手するかについては、まだこの時点では分からなかった。

帰宅後に設備認定のサイト(www.fit.go.jp)にログインして確認してみると、きちんと「認定通知書出力」というボタンが確かにあった:

認定通知書出力(www.fit.go.jp)

なーんだ、あったのか…と、少し拍子抜けしたのだが、設備IDが出るまではこういったボタンにはほとんど気が付かなかったのである。かくして、認定通知書については一件落着。

「CT協議」で技術的な詳細を確認へ、緊張が走る!

連系申請手続きの時点に戻る。
やがて、窓口嬢の申請受付手続きが終わった。

窓口嬢:「お待たせいたしました。連系申請の受付はこれで2件とも承りましたので、この後引き続きお隣の窓口で「CT協議」を行って頂きます。よろしくお願い致します。
筆者: 「はい、分かりました。」

受付嬢に示された、さらに奥の窓口へと席を移り、担当の若い男性社員と挨拶を交わす。

CT協議担当者:「はい、それではこれからCT協議ということで、技術的な協議を行わせて頂きますので、よろしくお願いいたします。」
筆者:「はい、よろしくお願い致します。」

おおっ!いよいよ、技術的な話か!と少しばかり緊張が走った。

(続く)

コメント

  1. chieppy より:

    bigfieldならではの臨場感伝わる投稿ですがひっぱりますねー(笑)

    今後の展開を楽しみにしています。

    CT協議? はじめて聞きました。
    CTのネーミングをわざわざするなんて何でしょうね?
    120Aメーターで済む時はなんて呼ぶんでしょう?

  2. bigfield より:

    chieppyさま、

    いつもコメントありがとうございます。d(^-^)v
    好評なようで、記事の執筆にも力が入ります。

    ご質問の項、すみません、私にもよく分かりません。
    「CT協議」という名称も、そう聞こえたのでそのように書いたのですが、聞き違いがあるかも。。。

    どなたかお分かりの方からの情報共有をお待ちしたいと思います。

  3. chieppy より:

    bigfieldさん

    敬称なしでの投稿失礼しました。

    あのぉ、
    CT協議→技術協議じゃないですかね?

    続編をお待ちしております。

  4. bigfield より:

    chieppyさま、

    既にお読みかもしれませんが、この次の記事「初めての連系申請(3)」に「通りすがり」さんから「「CT協議」で正しい」とのコメントを頂きましたので、もしまだでしたらご確認下さい。

    電力会社では、CT協議と技術協議のどちらでも良いようです。