東京電力に系統連系申請(2)

この記事は約4分で読めます。

(「東京電力に系統連系を申請(1)」の続き)

(「CT協議」と聞こえたのだが、もしかしたら聞き違いかもしれない。)
ともかく、技術に関する協議とのことで、連系申請の技術的な内容を吟味して頂くということだ。

技術陣の若手の社員の方が、筆者の提出した書類を先ほどの窓口嬢の方から受け継いで、チェックを始める。ここで最も問題となるのは、太陽光発電システムの配線図である。
(「東電への連系申請書類を作成」で挙げたリストの「太陽光発電設備配線図」)

つまり、太陽光発電システムの設備がきちんと設計されており、系統網に対して何も悪さをしないかどうかを電力会社として見極めたいということなのだろう。

筆者が準備した配線図は、Kさんから頂いたもので基本的には、L社の76kW過積載キットの配線図ほぼそのまま(但し、ソーラーパネルはオプションのSolarWorld Sunmodule Plus SW255 Polyとして設備認定を申請し、同パネルを使用予定)、L社の純正パネルの名称や型番をソーラーワールドのそれに修正しただけである。

技術担当:「この配線図はしっかりと書けてますね。回路図もほぼ完ぺきです。」
筆者:  「はい、どうも… ありがとうございます。」
技術担当:「○○の配線は60スケアですね?」
筆者:  「あ、その辺はきちんと確認して、十分な太さの線を使用しますので、大丈夫です。もし60スケアで不十分ならもっと太い線を使います。」
技術担当:「そうですか。分かりました。では、そのような形でお願いしますね。ここはこれ位の太さの線を使わないと出力抑制が起きるかもしれませんので・・・」
筆者:  「そうなんですか。」
技術担当:「お客様(筆者)のように、きちんと理解されている方なら良いんですが、コストを下げようとして細い線を使う人もいるんですよね。そうすると出力抑制がかかったりしますから。」
筆者:  「なるほど、そうなんですか。」

みたいなやり取りを展開した。この辺、筆者は岡山の太陽光発電所1号基の引込線が長くなったりして、その太さが大丈夫かといった確認をしたことがあり、その経験が生きた形となった。

あとは、田淵電機の三相パワコン(出力9.9kW)なども確認していたが、田淵のを使っていれば問題ない、と太鼓判。三相での系統連系では、田淵のこの9.9kWは相当に使用実績があると思われるが、大したものである。

配線図の吟味のあとは、引込線を支える電柱の工事の仕様確認である。
この辺は、実はあまり良く分からないのだが、Kさんから色々と予備知識を授かっていたため、その知識を総動員して、技術担当者との受け答えを進めた。

今回の2件では、少なくとも1件の方は用地がもと田んぼで水はけが悪く、軟弱な地盤である可能性もあり、電柱の工事では基礎も含めてしっかりと立てないと倒れたりする可能性があるので、先方からの提案に対しては特に異議を唱えることなく、同意する形だ。

パパパーっと図面にチェックを入れたり、選択肢を○で囲んだりしながら技術担当者は、2件分の電柱工事の仕様を仕上げると、筆者にコピーが必要かを聞いてくれたので、是非お願いしますと頼んだ。

このような形で、技術協議の方も大きな問題もなく無事に終了した。
最初の事務的な手続きと合わせて、ほぼ1時間弱といったところだ。

北関東のしげる会の時だっただろうか、低圧の連系申請は、パターン化されているので、書類の準備はそれほど難しくないと聞いていたが、確かにそんな感じで書類の準備と連係申請の手続きを意外に簡単にこなせてしまったのである。

もちろん、上述のように筆者は1基既に作った経験があったため、このような感じで比較的スムースに行った訳だが、最初に作る太陽光発電所でもしっかりと準備をし、技術内容を理解していれば、個人のDIY発電所でも連系申請を行うことは可能だろう。

振り返ってみると、認定通知書を欠いていたので、他の案件では忘れずに準備をすることにしたい。あと、もう一つ、連系申請に行く際には、出来れば電気工事会社の人が着るジャンパーみたいな作業服で臨めば完璧だと思った(笑)。

実際、筆者が連係申請を行っている間に、他の客(=電気工事会社の人)が新増設受付の窓口に来ていたりしたのだが、彼らは皆そういうジャンパーを羽織っている。筆者はこの後に勤め先に行くため、ジャケットにスラックス、コートといった格好だったのだが、これだと見た目に素人さんだと一発で分かってしまうからだ。

東関東はあと1件まだ設備認定の審査中、それに中国電力の2~3件が残っている。東電の方はもう少し時間が掛かるので置いておくとして、中電の方は早く連係申請をしなければならない。こちらも書類の準備を早く済ませなければ…

コメント

  1. 通りすがり より:

    CT協議で正解です。

    単相なら24kWまでならCTなしの電力計直結タイプですが、その容量を超えるとCT付きの電力計になります。このためCTをどこにどのように付けるかの協議をします。

    電力計は電力計の収納箱を用意し、CTは取り付け板を用意するのが一般的です。東電の場合電力計は東電手配・設置ですが、設置者が用意して設置する電力会社もあります。

  2. bigfield より:

    通りすがりさま、

    コメントおよびCT協議についてご教示下さり、どうもありがとうございます。

    今回の連系申請は色々と勉強になりました。^^

    何しろ、負担金が分かるまで10ヶ月もあり先が長いのですがw、準備を進めて参りたいと思います。