「九州電力ショック」に端を発した「再エネ買取中止ドミノ」。
九電の発表から2週間以上が経ち、当ブログへのアクセスはかなり落ち着いてきたが、読者様にも直接影響を受けていたり、不安に感じたりしている方が少なくないようだ。
検索エンジン経由でこのブログにアクセスされる方の傾向を見ていても、やはり電力会社ごとに買取中止とか保留とかいった複合キーワードでの検索で来られる方がまだ多く、CEATECネタを更新していても、九電ショック関連ページへのアクセスの方がトータルでは多かったりする。
ということで、そういった方々からのお便り(メール)を若干ご紹介させて頂こう。
まずは、首都圏のK様からのご相談(名前や改行など以外はほぼ原文のまま):
こんばんは
ご無沙汰しております
Kです再度質問させていただきたくメールさせていただきました
もしご存知の事がありましたらお手数ですがお返事頂けると助かります~1~
電力会社への連結手続き申請を出すのに、素人では出せないと聞きました
東電へ確認もしました所、やはり業者にお願いしたほうが良いとの回答でした例えば太陽光設備の設置業者をA社かB社か迷っている最中、先に東電への申請を出したい場合A社にお願いして実際設置を行うのをB社にした・・・なんていう事になってしまった場合はどうなんでしょうか・・・
一応、暗黙の了解的な事で東 電申請を出した会社に設置施工をお願いするのは
決まりだ!と業者さんに釘を打たれました回答保留が続々と出ているので早めに経産省と東電だけでも申請を出しておきたいと考えておる所なのですが、架台をオリジナルで建てないといけない高さだったりするので見積もりだけでも時間がかかっておりいつ東電も回答保留になるか不安で仕方ありません
早く申請をだしたいが業者が決まらない。。
~2ー1~
前文でも記事したのですが、架台に各社手間取っております
自宅に設置をしようと考えたのですが、隣家が60~70センチ隣にあります2階屋でかなり影になり、しかも南に建っておりましてそれを遮るにはパネルを隣家の高さ分下げて設置するか隣家の2階高さと同程度まで何らかの手段で高くするしか方法が無いのですが、土地の面積が少ないため下げて設置の選択は出来ません・・
ですので、なんらかの形で高さを上げるしかないのですが上手い具合の架台が無く非常に困っております
もしこんな方法をみた!や案等ありましたらお聞きしたいです
~2-2~
またこのような条件で施工自体は時間がかかりそうでして、経産省と東電の認可がおりた場合でももしかしたら来期2015年の4月以降になる可能性もありまして、そうした場合は許可さえ降りれば次期でも固定買取価格は32円消費税のままで大丈夫なのでしょうか?
以下、筆者からのK様への回答(回答部分のみ転載):
>
> ~1~
> 電力会社への連結手続き申請を出すのに、素人では出せないと聞きました
> 東電へ確認もしました所、やはり業者にお願いしたほうが良いとの回答でしたそうですね。経産省への設備認定の申請までは、少し勉強すれば自分でも出来ます。しかし、実際の連係申請を電力会社に行う場合は、プロに任せる方が良いと思います。
> 暗黙の了解的な事で東電申請を出した会社に設置施工をお願いするのは
> 決まりだ!と業者さんに釘を打たれましたその業者の主張通り、連係の手続きを行う段階では施工業者を決定しておく必要があります。
一般に、電力会社への連係申請までには、業者との施工契約を済ませておくことになるかと思います。私の場合もそうでした。
> 架台をオリジナルで建てないといけない高さだったりするので
> 見積もりだけでも時間がかかっておりいつ東電も回答保留になるか不安で仕方ありません
> 早く申請をだしたいが業者が決まらない。。それは、条件が厳しいですね。業者さんの尻を叩くしかないかな…
> ~2ー1~
> 前文でも記事したのですが、架台に各社手間取っております
(中略)
> もしbigfield様の方でこんな方法をみた!や案等ありましたらお聞きしたいです少し高くついてしまうかも知れませんが、私の施工業者は自社で架台も開発してて、高い架台でも対応出来るかも知れません。
あとは、(岡山の会社なので、K様の場合)工事をどこに頼むかですが…
> ~2-2~
> またこのような条件で施工自体は時間がかかりそうでして、(中略)
> 来期2015年の4月以降になる可能性もありまして、そうした場合は許可さえ降りれば次期でも固定買取価格は
> 32円消費税のままで大丈夫なのでしょうか?設備認定を済ませれば、その時点で売電価格は決まります。(少なくとも、現行の制度が改訂されるまでは)問題は東電との連係契約です。
これが、首尾良く終わって連係工事の費用まで払って向こうが受領してしまえば、それ以降に現行の制度が変わるとか、東電も連係の解答を保留するとか、といった事態になっても、K様の発電所の系統連係は最後まで履行されるはずです。
何らかの制度が変わる前までに、東電との連係契約や工事費用の払込みまでが完了していないと、連係工事をしてくれず、宙に浮く可能性があるということを肝に命じておいて下さい。
以上、取り急ぎご回答致します。
再エネ買取の回答を保留すると発表した5社以外は、まだ大丈夫なはずだが、それ以外の地域でもこのように不安を感じておられる方も多いし、実際問題としてはやはりまた事態が悪化する前に、連係契約を済ませておく方が無難であることは間違いない。
K様の場合、通常の野立て太陽光発電システムのような架台ではなく、高さのあるものでなければならないという特殊事情があり難航している訳だが、なんとか無事に架台の選定が終わり、連係契約まで漕ぎ着けられることを祈念している。
コメント