産業革新機構が出資、シャープ本体の財務体質改善へ
経営再建中のシャープに政府系投資ファンドの産業革新機構が出資を検討しているらしい:
シャープのコア事業の一つは、液晶である訳だがそれだけを社外に切り出すことにもいろいろと不透明さがあるために、シャープ本体に出資し、財務体質の改善を目指すとのことである。
これ自体にも監督官庁の経済産業省内部で異論があるようで、まだ紆余曲折が予想される。
同時に、このニュースにはわずかだが次のように太陽電池事業への言及もあった:
<中略>
太陽電池などの事業についても、他社への売却などによる再編や構造改革を急ぐ。
<以下略>
シャープの経営陣は、現時点では太陽電池事業の売却や撤退を一切否定しているようだが、現実的には経営再建を支援している金融機関や投資ファンドの意向に従うしかない。
上述のニュースで、太陽電池事業の売却や構造改革に言及されているという点から推測すると、やはり遅かれ早かれそういった動きになっていく可能性が高いように思う。
CEATEC JAPAN 2015では新製品の発表も
ときに、本日は「CEATEC JAPAN 2015」の最終日だったのだが、千葉市の幕張メッセではシャープが出展していた。
経営再建中の企業にしてはおカネの使い方が荒いというか、率直に言ってどうしてもチグハグな感じが拭えない。(何らかの大人の事情もあるのだろうが…)
今回のシーテックでは、不祥事など他の理由もあったとはいえ、ソニー、日立製作所、東芝などの電機大手が軒並み出展を見送っている。そんな中でさえ、シャープはパナソニックや富士通などにまじって比較的大きなブースを出展していたからだ。
ちなみに今回の出展では、太陽電池や太陽光発電パネルの関連は一切なかった。
一方で、液晶事業関連での4Kや8Kといった高精細の大型ディスプレイ、さらに、技術的には非常に興味深い「シースルーディスプレイ」や「ミラーディスプレイ」などが展示してあり、来場者の注目を集めていた。
また、「RoBoHon(ロボホン)」という、携帯電話の新製品も華々しく発表していた。これはいわば、小型のロボットを携帯電話の形にしたような製品で、ネットでもかなり話題となっているようだ。
経営上層部が苦悩する一方で、製品企画や技術開発の現場でもみな頑張っている事は確かで何とか応援したい気もする。ただ、太陽電池事業の行方がはっきりするまでは、やはりなかなか太陽光発電パネルを購入するのは気分的に難しいように思う。
コメント