最近の新製品関連ニュースでLooop社が発表した太陽光発電モニタリング・システム「みえるーぷ」の最新版が、かなり魅力的なスペックと価格だったので、少々遅ればせながら記しておきたい。
基本的には、このジャンルで業界標準に近い「エコめがね」と同様に3G携帯電話の回線を活用して、手元のパソコンやタブレット、スマホなどで太陽光発電の遠隔監視が可能というシステムとなっている。
「みえるーぷ」のウリは、まずストリング毎の遠隔監視が可能であること。エコめがねではセンサは一つだけ(恐らく集電箱などの線に電流センサを取り付けるような形と推測)で、発電所全体の出力をモニタリングすることしかできない。
これに対して「みえるーぷ」では20台までのパワコンの出力、つまり各パワコンに繋がったソーラーパネルのストリング毎で監視できるとのことで、もしソーラーパネルがどこか故障したといった時に異常の起こったストリングがすぐに分かるため、故障したパネルなどの特定がしやすくなる訳だ。
そして何よりも、訴求力があるのはその価格だろう。
販売価格は24万8000円と、エコめがねやその他の類似した太陽光発電向け遠隔監視システムの価格の半額以下である。これはこのジャンルの「価格破壊」と言っても良いかもしれない。
ただ、年間の使用料は2万5000円(パワコン20台まで。これ以上はパワコンの台数により決まるので要確認)となっており、10年後の時点で見るとそれまでに支払うコストの合計は、エコめがねとほぼ同じになる。
それでも月額にすれば2000円ちょっとで、それに3G回線の使用料も入っているし、上述の通りパワコンの数だけ監視可能という点が魅力であるので、エコめがねよりは有利ではないかと思う。
財務的にも、エコめがねは約50万円を最初に一括支払いとなる(低利のローンが組めれば話は別だ)が、みえるーぷはいわば分割払いのような形なので、その分の資金を他で運用できるからである。
これは検討に値すると思ったのだが、残念なのは筆者の1号基で使用するオムロンのパワコンに「みえるーぷ」は対応していないことである。現状、対応しているパワコンは低圧連係が田淵、安川、新電元、そして高圧でTMEIC(東芝三菱電機産業システム)のみで、オムロンはどちらでも未対応。
ということで、今回の1号基立ち上げでは「みえるーぷ」の採用は不可能なので、やはり他のモニタリングシステムで検討を続けることになる。
コメント
ご紹介ありがとうございます。
>年間の使用料は2万5000円~(パワコンの台数により決まる。これは要注意か?)
年間システム利用料 25000円(税別) は定額です。台数20台までかわりません。
Looop みえるーぷご担当 松本様、
こちらこそコメントおよびご訂正どうもありがとうございます。
僭越ながら、記事のネタにさせて頂きました。
今後ともよろしくお願いいたします。
bigfield拝
Looop 松本敏治です。
多くのかたからオムロン対応の要望が寄せられ、オムロン社から良い返事が得られ、みえるーぷの
オムロンPCS対応、現在進行中です。
Looop 松本様、
コメント下さり、どうもありがとうございます。
オムロンの方、対応されているとのこと、朗報ですね。
現在、C社のソーラービューというシステムが良いかと考えているのですが、みえるーぷのオムロン製パワコン対応が遠からず完了するようでしたら、当方にても検討させて頂きたいと思います。