(「国際セミナーは期待外れ【PV Japan 2014特集】」からの続き)
午前中の「国際セミナー」を2セッション受講後、簡単に昼食を取り西展示場の方へと戻る。まだ午後のセミナー開始まで少し時間があったので、展示ホールの方も少々見学。
まず、入り口近くにあった施行・保守関連エリアの展示ブースで見かけたのは、斜面でも単管パイプを打ち込むための補強材。
単管パイプを垂直に打ち込むだけだと、強度面で足りないような斜面でこの補強材を用いて斜めにもう2本単管パイプを打ち込むことで強度を補うという仕組みだ。樹脂製のジョイントのような部材で単価は1万2000円だとのこと。
地面に打ちこむ単管パイプ全部に採用するのはコストからみて難しいかもしれないが一部の単管パイプの補強には良いかもしれない。
NECネッツSIの遠隔監視システム、パネル毎に監視可能
ついで目に付いたのが、NECネッツエスアイ社の遠隔監視システム。説明員の方にかなり詳しい話を聞かせて頂いた。このモニタリングシステムは、パルス検知型(Time Domain Reflectometry: TDR方式)を採用することで、ソーラーパネル単位での故障検知や判定が可能という(写真)。
このパルス検知方式はNECネッツエスアイ社の資料やニュースリリースによると、システム・ジェイディー(福岡県福岡市)が開発した「SOKODES(ソコデス)」という技術によるもの。
かなり洗練されたシステムで技術的にはとても興味深いのだが、プチソーラー事業者目線で見るとやはりコストが気になる。それについて聞くと、50kWあたり1セットが50万円とのことで、初期費用自体は「エコめがね」とそれほど大差は無さそうだ。
ただ、24時間体制で監視が可能といま流行りのクラウドも使う訳で、そうすると電気代や通信代、サーバー使用料などを含めたランニングコストも月数千円レベルでは収まらず、2~3万円は最低でも掛かることになるようだ。
エコめがねの価格でも少し高いと感じているので、やはりこういった大掛かりな遠隔監視モニタリングシステムのメインの客層はメガソーラーや大きめのミドルソーラー事業者になるだろうし、実際にNECネッツエスアイさんもその辺を想定しているそうである。
(続く)
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