太陽光発電キット(ソーラーパネル+パワコン)の最安価格とは

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50kW自作キットの相場は15~18万円/kW位か

50kW未満の低圧連係・産業用太陽光発電の自作向けキット(ソーラーパネル+パワコン)の価格帯は、現在kWあたりで14万~15万円前後まで下がってきたようだ。

国の固定価格買取制度の買取価格が32円/kWhまで下落していることもあり(というか、太陽光発電システムのコストを下げさせるために、買取価格も意図的に毎年下落させている訳だが)、中国製パネルと国産パワコンの組み合わせなら、架台を含めても、17万~18万円/kW位か。いずれにしろ20万円/kWを切る水準にあることは確かである。

もっとも、少し前にも激安の中国製ソーラーパネルはkW単価で5万円台という、それこそ価格破壊のような最安値ものも出回っていたようなので、パワコンと合わせても十数万円/kWというレベルは、最早それほど驚くほどのものでも無いかもしれない。

では、これ以上安くなるかというと、微妙な気がする。

産業用太陽光発電の価格は現在が底値・最安値?

まず、アベノミクスの影響で為替レートが円安となっており、現時点では円高に振れそうな状況にないからである。太陽光発電キットでも20万円/kWを切るようなものでは当然ながらソーラーパネルが中国製、つまり輸入品なので、円安になれば円ベースでのコストは上がる。

ドル円で130円/米ドルという為替レートの水準に言及する専門家の声まで伝え聞こえてくるのでは、為替相場の面からは輸入品のソーラーパネルの価格の下落は想定し辛い。

もう一つは、国内の需給の状況である。

九電ショック以降、固定価格買取制度の改訂などもあり太陽光発電の市場には先行きの不透明感が漂っている。32円/kWhの買取価格となりメガソーラーをもう作らなくなった大手に限らず、低圧連系でも相当に需要は弱含みになっている感じがする。

なんとか年度内にと思っている投資家や事業者は筆者を含めて少なくないと思うが、太陽光発電に適した用地も少なくなっており、出力抑制や系統容量も場所によって厳しいという状況では、九電ショックの前と比べると市場環境が一変したと言っても良いレベルだろう。

ということで、需給も細ってしまうとなると、ソーラーパネルのメーカー側において規模の経済も働きにくくなり、当然コストは下落し辛くなる。

と言う感じで、いったん太陽光発電キットの価格は現在が相場の底と言う状況がしばらく続くのではないかと個人的には感じている。(あくまでも個人的な見解であり、当方の見解が外れても責任は負えないので、部材の購入の判断は自己責任にてお願いしたい。)

追記:kW単価で10万円を切る水準まで下落

筆者が今年(2020年)5月に連系した太陽光発電所の例では、ソーラーパネルのkW単価は約3.6万円、パワコンと架台を加えた主要3部材(≒太陽光発電キット)で約7.3万円となっている。もちろん、ソーラーパネルは中国製で、分離発注を前提とした実績の数字。

筆者自身では、これ位の価格が産業用では普通と考えていて必ずしも激安と感じてはいないが、家庭用で工事込みのかなり高い価格しか見たことが無い方の目にはこのレベルの価格は激安と映るかもしれない。

もちろん、システムの規模が産業用≒50kWの話なので、規模がその1/5~1/10の家庭用では単価もやや上がることには留意されたい。

コメント

  1. 蛇野 より:

    電力受け入れ保留で、部材はだぶつくのではないかという意見がありました。
    その一方で、円安や工事費などの高騰もあります。
    価格が接続時の価格になるという噂があるので、早いところ設置しようという動きもあると思います。
    価格がどうなるのか読めないです。
    早くやることで、色々な規制から外れる可能性、インフレになれば固定価格は不利ということで、早い回収には早い設置ということになると思います。
    私は、今が底で上るとみて設置に踏み切りました。
    慌てる乞食は貰いが少ないといいますがどうでしょうか?

    • 匿名希望=通りすがり(鬼) より:

      横からですが、
      >慌てる乞食は貰いが少ないといいますがどうでしょうか?
      現状ですと、既得権の確保が大切でしょうね。

      設置もしてない、材料も確保してない状態を保護してくれといっても誰も納得しないでしょうし。
      逆に今まで40円案件とかが取り消されていないほうが奇跡のような気がします。
      紙で商売していたようなブローカー紛いの人たちの高笑いがむかつきますが。