和気町のメガソーラー、置き基礎架台で施工中
2か月ほど前に、非常に浅い角度の傾斜角で地面に敷き詰める形でソーラーパネルを設置する施工方法のプチソーラーを「FIT社?のプチソーラー」でご紹介した。
筆者の太陽光発電所からそれほど遠くない和気町で、メガソーラー(もしメガソーラーでなければ、恐らく500kWクラス以上のミドルソーラー)でそれと同様に地べたにソーラーパネルを敷き詰める置き基礎架台の太陽光発電所を見学する機会を先週末フェンス施工の合間に得たので、ご報告しておこう。
この太陽光発電所はまだ施工中なのだが、既にソーラーパネルは大半の敷地に設置済みとなっていた。また、メガかミドルかの判断は難しいとしても、敷地内に高圧連系のためのキュービクルの箱が鎮座ましましていたので、50kW以上であることは絶対に間違いない。
何しろ、先に見た敷き詰め型プチソーラーと同様、5~7度と非常に浅い傾斜角度でコンクリートの車止めみたいな架台と金具でソーラーパネルを固定したソーラーパネル・アレイが見渡す限り一面に広がっているのだ。
普通のメガソーラーやミドルソーラーなら地上数十cmから1~2mの高さの架台の上にソーラーパネルを載せるところを、この敷き詰め型ではほぼ地面の高さでほとんどアレイとアレイの間隔を開けずに敷き詰めているので、違和感があると言えばある感じだ。
発電効率を捨て、パネル枚数で発電電力量を稼ぎ低コスト化
もちろん、先のプチソーラーの記事で述べたのと同じメリットとデメリットが、この置き基礎型メガソーラーにはある。すなわち、
メリット:
- 敷地面積の大部分にソーラーパネルを敷き詰める事ができ、土地の利用効率が高い
- 台風や竜巻などの強風に対して耐性が大きい
- 架台の構成が簡単で低コスト化が図れる
デメリット:
- パネルの傾斜角が浅いため、発電効率は良くない(特に、太陽の高度が低い朝晩や南中高度の低い冬場など)
メリットもそれなりにありそうな、置き基礎型のメガソーラーだが、施工の仕方を見ても出来るだけ費用を掛けずにという姿勢は見て取れる。
先の記事でも、この記事でも写真をよく見ると分かると思うが、地べたに並べて敷き詰めたソーラーパネルが少し波打っている。
一見してあまり美しくないのだが、どちらにしても傾斜角が浅く、発電効率を敢えて犠牲にしているためか、見た目よりも施工費用の節約を優先したということだろうか。
(ちなみに、筆者のプチソーラーは施工業者がもともと土木工事に強い会社だったからということもあり、架台やパネルの設置は申し分ない。2列だけとはいえQセルズのソーラーパネルが一直線にずらっと綺麗に並んだ光景は、太陽王子ですら「格好良い」と褒めてくれたのが自慢。と、また子供を自慢する親バカの心境に…)
フェンスや防草シートも同時に施工、二度手間や追加工事を削減
あと、施工について、もう一つ学んだことは、フェンスや防草シートの施工も同時に並行して行っていたということ。これは、筆者が完璧に失敗したことだから、なおさら良く目に付いた。
筆者が太陽光発電所を1基設置して分かったことは、フェンスは太陽光発電所の土木工事と同時に、発電量のモニタリング用システムは太陽光発電所の電気工事と同時に施工するか、または少なくとも考慮しておかなければ、後で二度手間や面倒な追加作業が発生するということである。
本ブログをお読みで、これから太陽光発電所を設置される方は、フェンスやモニタリング・システムの設置を行うのであれば、発電所自体と一緒に考えておかれるよう留意されたい。
コメント
このように、効率よりも料を追求した場合、実際にはどうなのでしょうか?
NEDOのデータだと平面0度では30度の時の88%と出ております。
夏はともかく、冬などの落ち込みはそれ以上になります。春と比べると冬は半分くらいに落ち込みますが、角度が低いとそれ以上に落ち込みます。
夏はというと温度上昇もあってそれほど多くは期待出来ないです。
返済はというと1年同じなので冬場は下手をすると持ち出しになってしまうかもしれません。
こんにちは。始めまして。高木と申します。
かなり以前のブログにコメントしまして申し訳ありません。
この様な敷き詰め型のソーラーパネルはあまり見かけたことがありませんが、最近は結構多いのですか?
私も勉強のため、比較的近い場所なので一度見学してみたいのですが、和気町のどのあたりにありますか?
よろしければ、教えていただければありがたいです。
宜しくお願い致します。
高木様、
ご質問の件、施工される産業用太陽光発電の件数全体から言えば、それほど多いものでも無いと思いますが、これを専門に手掛けている
企業もあるようで、それなりに実績はあると思われます。
和気の事例に関しては、メールにてお伝えした通りです。
今後ともよろしくお願いいたします。