電力大手に見切り付け、太陽光発電で創エネを始める消費者が急増
多分このブログでは初めてと思うが、産業用太陽光発電ではなく一般家庭による太陽光発電の話。
きっかけは、ヤフー経由で発信されているウォールストリートジャーナル(WSJ)の記事をツイッターで見たこと:
これは無理もないことだろう。
東日本大震災に伴って福島県で起きた東京電力の原発事故は、発生後2年半の歳月が経っても未だに収束の目途すら立っていない。
安倍晋三が空しい嘘をついたところで、汚染水がコントロールされているどころか、全然収拾できていないことは誰の目にも明らかだ。
そんな中で原発がすべて停止し、再稼働すら覚束ない中、地域独占に胡坐をかき値上げしか能が無い各電力会社に対しては国民の多くが筆者と同様に怒りや憤りを持っていると思う。
ちなみに、筆者の場合、未だに事故前とあまり変わらない東京電力の企業文化に我慢がならないので、電気代の自動引落しを解約した。
こうすると毎月50円ほど余計にかかるが、それを負担してでも東京電力に楽させておカネを渡したくないからだ。
電気代は、毎月催促のハガキが来たら、期限ギリギリになって仕方なくコンビニ払いをしている。
本当なら、こんな極悪企業の製品やサービスなど自分のカネで買いたくないが、電気の供給では他に選択肢が無い。
かといって、東京電力の電気を使わずに暮らそうと思えば、それこそ江戸時代のような暮らしに戻るか、どこかに引っ越しをしなければならず、それも簡単には出来ない。
そんな訳で、一寸の虫にも五分の魂とでも言おうか、巨悪・東京電力とその裏にいる日本政府へのささやかな抵抗を試みている訳だ。
そして、家庭での代替エネルギー発電が急拡大というのは、本当に歓迎すべき動きだ。
筆者も出来るだけ早く東電管内から西日本に移住したいと思っているし、その暁には戸建てに住めるようなら絶対に自宅にも太陽光発電を入れるつもりだ。集合住宅でも最近は太陽光発電マンションなんてのもある。
また、朝晩や雨の日など太陽光で発電が出来ない時のためには、ガスエンジン・コージェネレーションを入れたいと考えている。資金面で余裕があれば、家庭用燃料電池「エネファーム」を入れたいが、まだコストパフォーマンスがあまり良くない。
あと何年かの内に、100万円を切ると思われるので、ガスコージェネから買い替える時にはエネファームにするのが良いかと思っている。
米国の電力事情:電力事業者が3000社以上で「よりどり見どり」
先の記事では、東日本大震災と東電の原発事故を契機として加速している日本の既存電力会社離れと自家発電の増加に触れていた。
似たような状況が実は日本以外でも起きている。というより、日本の状況も世界的に進行している電力の地産地消化、分散電源の増加の一つの流れに過ぎないと言う方が適切かもしれない。
ウォールストリートジャーナル(WSJ)では、偶然か故意にかは分からないが、米国でも進行中の既存電力会社離れと企業を中心とした自家発電の増加に関する記事を掲載している:
日本でのきっかけが東日本大震災という地震・津波、原発事故だったのに対して、米国で既存電力離れの契機となったのは2012年に東海岸の広範な地域に大きな被害(被害総額=50億ドル以上)をもたらした台風「サンディ」だという。
地域にもよるが米国の電気料金は、日本に較べたらかなり安いはずだ。
それでも、非常時の停電などを回避するため、また太陽光発電パネルの価格下落などにより、創る電気の価格が電力会社から買う電気代とあまり変わらないレベルになってきたこと(=この業界では「グリッド・パリティ」と呼ぶ)、太陽光発電であれば自分でクリーンな電力を作れること、等から自家発電の流れが加速しているのである。
既存の電力会社は、このまま黙って見ていると自分の商売が左前になっていくばかりだから、自分達も太陽光発電に参入したりと何らかの対策を考えるし、日本のように地域独占に胡坐をかいた体制ではないため、同じ電力業界でも日米では天と地ほどの差があると感じる。
米国では発送電分離が既に制度として行われており、米国全土では発電、送電、配電・小売の各サプライチェーン全部の過程で電力事業者が3000以上ある。
州や市町村によっても異なるが、小売業者が複数あり、自分が買う電気の電力会社を自由に選べる地域も少なくない。
こうなると、市場競争の原理が働き、まるで役所のようなどこかの国の電力会社、社員や役員はまだ高給を取っている癖に原発再稼働しないと値上げだ等とフザケタことばかり言ってる電力会社などはいずれ潰れてしまうだろう。(続く)
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