ロシアのウクライナ侵攻による太陽光発電への影響とは

Raspberry Pi Mode BO&M
遠隔監視システムを動作させるために使用しているマイコン「ラズベリー・パイ」
この記事は約4分で読めます。

新型コロナウイルスの感染拡大が社会問題化し始めた頃、とりわけO&Mをどう継続するかというBCP(事業継続計画)の観点で記事を書いたことがあった:

「ウィズコロナ」時代の太陽光発電:O&MのBCPを中心に考える
ウィズコロナ、3密、ソーシャルディスタンス、ニューノーマル、GoToトラベル、コロナ禍、新型コロナ倒産、… 今年の春先に中国の武漢を起点として世界中に拡大した新型コロナウィルス感染症は、台湾など一部の国が抑え込みに成功している一方、日...

当時から2年も経ったのか、とこの記事を読み返しつつ感慨深く感じているのだが、新型コロナは依然として我々の社会や暮らしに影を落としたままである。

しかも2022年に入ってからは、ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、ただでさえ打撃を受けていた日本経済にとってはさらにマイナスの影響が及ぶ状況となった。

当初、このような状況が当方の太陽光発電事業にまで影響するなどとは考えてもいなかったのだが、結論から言うと「少なからず影響を受けた」というのが現時点での実感である。

遠隔監視システムで採用している「ラズパイ」が入手困難に

具体的には、上述の状況で引き起こされている半導体不足により、遠隔監視システムで採用しているボードマイコン「Raspberry Pi」(ラズベリーパイ、またはラズパイ)の品薄や入手困難が生じたり、太陽光発電に欠かせないパワコンの供給が滞ったりしているのである。

パワコンについては、今春のリパワリングも含めて筆者の発電所では特に問題にはなっていない一方、ラズパイについては2号基でトラブルが発生して置き換える必要が生じた。

そこでネット上でこれまで通りに調達しようとしたところ、ラズパイを扱っていたオンライン・ショップでは品切れとなっていたり、従来価格の何倍もの値段がついていたり、…と常軌を逸した状況となっていたのだ。

いや、これは困った(滝汗)…

とネットで検索しまくったところ、中古のラズパイを個人間売買アプリ「メルカリ」上で見つけたのである。

出品者の説明文やコメントより、一応完動品であることを確認したうえで入札、他に買いたいという競合者もいなかったので手頃な価格で首尾よく落札し、2号基で交換するためのラズパイをなんとか入手することが出来た。

その後、現地でトラブっていたラズパイと交換し、「MyDNS」でダイナミックDNSを再設定したところ無事に遠隔監視システムを復旧させるまで漕ぎ着け、事なきを得たのである。

(注:トラブルとなっていたのは、ラズパイとそれによるDDNSのみ。自宅のパソコンやスマホから遠隔監視をすることが出来なくなっていたものを、ラズパイとDDNSを復旧させることによって元通りに遠隔監視できるようにしただけである。遠隔監視システムの心臓部であるオムロン「KP-MU1F-SET」とそれによる発電電力量データの収集、ルータ等には何ら問題など無かったことを付記しておく。)

「メルカリ」で買った中古のラズパイで遠隔監視システムが復旧

メルカリのアプリについては、ウチでは家内が数年来ずっと使っているのだが、筆者自身はこれまで特に使いたいと思ったことも無かったし、今後も使うことなど無いだろうと思っていた。

ところが、今般の半導体不足やラズパイ不足が発端となり、たまたまメルカリ上で流通していた中古のラズパイを調達するという、いわば「苦肉の策」に頼ることとなり、初めてメルカリのアカウントを作ったり、個人間取引を行ったりしたという次第である。

この一連の経験によって学んだことは、遠隔監視システムやパワコンといった重要な部品や機器については予備品を確保しておくに越したことはない、ということだ。

ちなみに、ラズパイに関しては最新モデル(「Raspberry Pi 4 Model B」)を2機所有している。ところが、この機種ではダイナミックDNSで採用しているMyDNSのIPアドレス通知装置ソフトウェアが動作しないことが、2号基での動作確認作業で判明した。

したがって、MyDNSのソフトウェアが動作する初期のラズパイをなんとかして入手する必要があり、思えば妙なことなのだが、メルカリのようなP2P取引が筆者の窮地を救うこととなったのである。

交換用のパワコン予備機を準備しておくのがベストだが…

遠隔監視システムだけの問題であれば、短期的には特にどうということはない。

しかし、パワコンのような基幹機器が故障したりトラブったりした場合には、発電電力量、つまり売電収益にも直接影響が及ぶためより深刻な事態となる。

理想的には、交換用のパワコンを倉庫かどこかに確保しておくことが出来れば、事業の継続性という点で最善手と言えそうだ。

ただ、現実には発電所によってパワコンの機種が異なっていたり、また倉庫自体から準備する必要があったり、とパワコン予備機の確保は敷居が高く、そこまではなかなか手が回らない。

とはいえ、特に三相の9.9kWや10kWのパワコンが次々と製造中止となっており、交換用パワコンをタイミングよく入手することがますます困難な状況となっている昨今、早目早目に手を打っておく必要があることも確かである。

ちなみに、今春リパワリングを行った4号基(ソーラーエッジ)と独SMA製「TriPower」の3号基・5号基については、パワコンの延長保証を購入するなど、一応最低限の手を打っている。

しかし、安川電機製「Enewell SOL P2H」を採用している6号基、単相の1・2号基(オムロンKP-55M)と7号基(デルタ電子)については、パワコンに関して何らかのBCP対策を早めに講じておかなければと考えている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました