一昨日、太陽光4号基(@東広島)の連系工事負担金を中国電力に入金した。
その金額は、消費税込みで49万円弱。電柱が2~3本建つと言われている割には安上がりということで、四の五の言わずに支払うことを先月中旬に即決した次第。
ただ、3号基の施工もまだということもあり、4号基の方を慌てて進める必要もないため、負担金の入金期限の2月5日の少し前で良いと判断し、それまでは支払いを保留していた。
ともかく、2月になったので支払いを忘れたりして一大事となる前に余裕をもって入金しようと、最寄りの銀行で取り急ぎ入金手続きを行った訳である。
地域独占の一般電気事業者には”上から目線”が染みついている
その際に、中電から送付された負担金の入金を通知する書面を改めて読んでいて、やはり「上から目線」というか、
俺たちが下々の民の太陽光発電所を接続してやるんだ。感謝しな。
といった姿勢みたいなものを、負担金を支払うのは三回目になる今回も感じずにはいられなかった。
例えば、工事負担金請求書の書面の下の方に次のような文言が注意書きとして書かれている:
(注)次の事項について、あらかじめご了承ください。
- 工事負担金やお申込み内容等が変更となった場合、上記請求額を再計算のうえ過不足額を精算いたします。
- 施設した電気工作物は、ご負担額の多少にかかわらず、当社の所有となります。
- 工事は工事負担金を申し受けた後に着手いたします。
1.については、先方の都合の場合は納得がいかないが、こちらの都合で変更となる場合はまぁ良い。3.の連系工事が工事負担金の入金後というのも、特に問題ない。
発電事業者が費用負担する電気工作物が、自動的に電力事業者の所有物になるのはなぜか?
しかし、2については、相当に違和感がある。
こちらが中国電力の施設や器物を負担しているのに、それがなぜ自動的に中国電力の所有物=資産になるのだろうか?
もちろん、工事費などの人件費などが発生することはわかるし、その費用を負担するというのも、常識的な額であれば異を唱えることはない。
だが、例えば電柱だの変圧器だのは、たとえこちらの都合で設置することになるからとはいえ、筋から言えばこちらが費用を負担して買うのだから、それらの器物の所有権は本来こちらに帰属すべきではないかと思う訳だ。
こういった費用の扱いについては、メガソーラーなどのために変電所の増強や送電線の増強などが行われるときも、確か同じように太陽光発電事業者が何百万円、下手をすると何千万円という工事費(部材込み)を負担すると思う。
なのに、工事完了後にそれらの部材はすべて電力会社側の所有物となるわけで、なんかフェアじゃないよなぁ、と間尺に合わない気持ちを拭えない。
恐らく、筆者と同様に感じる方は他にも大勢いるのではないかと思う。
ただ、それに対して異議を唱えたとしても、連系されないと困るのは発電事業者側で電力会社側は痛くも痒くもない。結局、発電事業者側が泣き寝入りするしかないまま、現在に至る訳である。
テメーの銀行口座くらい自分で確認しろ、と言いたい
あと手続の面でも、文句を付けたくなることが一つある。
入金が終わったら、振込用紙の写しをFAXで送れと書いているのだが、なんでこちらがそこまで面倒を見てやらなければならないのだろうか。一般的には、そんなことまでしなくても払い込み金の受領側の会社が銀行の口座を調べれば分かりそうなものである。
中国電力に対しては4号基で終わりと思っていたら、8号基の案件が浮上したので、あまりこういったことを声高に叫んで事を荒立てても自分が損するだけと思う。
よって、さほどアクセスが多い訳でもない本ブログで呟く程度としておくが、無責任に原発を推進したがる点も含めてやはり一般電気事業者はどうしても好きになれない。
コメント
初めまして、いつも楽しみに読ませていただいています。
こちらは東京電力管内ですが、まったく同感です。発電事業者の「早く連携して売電したい」という思いにつけ込むような悪行だと思います。建てた電柱に名前を入れてやろうか等と思ってしまいます。
おふ様、
コメントおよびご愛読下さり、どうもありがとうございます。
やはり電力大手十社はどこも同じなんですね。東電管内では私も三基を準備中ですが、まだ連系負担金が出る所まで進んでいないので、中電しか知りませんでした。
色々と腹が立つことも多いですが、お互い頑張って行きましょう!
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
まだ先ですが、発電所の設置が可能な状態が
途絶えたときに、まさにブログ主様の疑問に基づいて訴訟をみなさんに呼びかける予定です。
発電所設置を商売にしていると、電力会社とは喧嘩できませんが、
あまりに接続に妨害されまくりで、私たちが商売にならないと、本当に怖いですよ?
>電力会社サン
匿名希望=通りすがり(鬼)様、
いつもコメント下さり、ありがとうございます。
提訴を計画中とのこと、誠に頼もしいですね。その際には私も及ばずながら加勢出来ればと思います。(なお、司法も腐っているので、そこは注意なり、対策なりが必要です。オフラインでお会いする機会があれば、当方の経験も踏まえ突っ込んだ話が出来るのですが・・・)
ともかく、今後ともよろしくご指導下さい。
わははは、我が家も細君はなんで振り込み明細をfaxせにゃならんのよといきりたっております。まあ送金するしないいつ送金するはこちらのオプションでありますから、いちいち気にかけておられませ~ん、やる気あるなら電力当社まで連絡ちょうだいねとおっしゃってるのでしょうね。(笑)
とおりすがりのもの様、
コメントどうもありがとうございます。
奥様も同意見とのことをお伺いできて、私だけじゃないんだなと嬉しく思いました。
それにしても、奥様と太陽光発電に取り組めるのはお羨ましいww…
ともかく、今後とも何卒よろしくお願い致します!
私は東電所有になって良かったなと思ってます。今後数十年経った後に交換やメンテナンスをしなくてはいけなくなると思いますが電力会社所有なら費用負担しなくても良いのですから。
連系費用も知らせなくても確認が遅くなるだけのような事を言われました。再エネ関連の連系は急いでいることが多いので確認を早くしたいなら窓口で直接か振込票をFAXして欲しいようなニュアンスだったような。
私がお世話になっている東電の支社はかなり柔軟に対応してくれてると感じてますが場所によりきりなのでしょうね。いずれにしても系統連系にかかる時間はもっと早くして欲しい所です。
りょう様、
コメントどうもありがとうございます。
なるほど、そういう考え方もあるのですね。勉強になります。
実は、今回はまだFAXを送っていません。実情は、ご教示のようなことかもしれませんね。ともかく、念のために電話で確認するか、または単にFAXで送るかしておこうと思います。
連系までの時間、確かに早くして欲しいですね。
ただ、20円台に突入しているので、太陽光の事業者が激減していると思います。
今後は連系申請から負担金確定までの時間もかなり短縮されるのではと見ています。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
私もりょうさんの意見に賛成です。
妄想ですが、自己所有で落雷でもあって周囲を停電させたらと思うとゾッとします。
途中の電柱を所有している人が勝手に電柱を処分して電線が切れたまんまになったりするかも?
負担金振込票のFAX受付は電力会社のサービスだと思っています。
FAXは別にしなくてもいいはずです。
その場合は入金確認に1週間かかって電力供給工事の予定表に組み込まれます。
当然、予定表の一番後ろになります。と最初の時に説明されました。
FAXして電話すると空いてるところに割り込みができる場合があります。
某氏は振込票の発行を何度も電話で催促して、窓口まで振込票を受け取りに行ってすぐに銀行で振込み、領収書を持って窓口で直談判して無理矢理割り込むという荒業を使ってたと聞きました。
それを今回まねてみました。
E爺様、
コメントどうもありがとうございます。(大御所のE爺様からは初コメだったような?)
確かに、電力事業というものの性格上、各電力会社が所有・管理する器物や装置が他者の所有物だと色々と面倒ですね。また、こちらにその責任が来るのもご指摘通り困ることは確かです。そんな所まで思いが至りませんでしたが…
某氏はさすがですね。今日少し電話でお話しさせて頂きましたが(笑)。
私は4号基でそこまで急いでいないので、今回はもうFAX送らなくても良いかな…
あ~、3号基の基礎を何でどうするか早く決めないと(滝汗)。
ともかく、今後ともどうぞよろしくご指導下さい。
こんにちは、自己所有とはならないと解釈する根拠の一つに道路法があります。
公道上に設置する構築物は道路管理者の許可がなければ設置できません。
国は国土交通大臣、都道府県知事市町村長が道路管理者なので、自己所有の電柱を申請したら却下されます。当然柱状トランスも。
自己所有は不可能ですので当然公共物として道路管理者が占用許可できる水道ガス電気電話通信の各インフラ事業者の所有とならざるを得ません。
それと 道路上に電柱やトランスを自己所有して放置されたら大変なことになります。
実例としてはPHS事業者だった鷹山だったかが経営不振で倒産し、現在PHS機器が電柱上に共架されたまま維持管理もされない状態で放置されています。
NTTも自己所有でないため撤去もできず 困っています。
系統連携時の接続責任分解点からも 公道上の電気事業設備は電力会社に帰属するべきものと考えます。
パパソーラーさま、
コメントどうもありがとうございます。
うーん、太陽光発電に道路法の知識まで必要になるとは、思ってもみませんでした。
しかし、勉強になりました。深謝いたします。
確かに、私の存命中はともかく、あの世に行ってしまった後に残ったトランス、「どうすんんだべ?」ってなったら困りますね。ウチの嫁にもどうにも出来ませんし(苦笑)。
まだ100%納得がいった訳ではないのですが、単純に「カネ出したから俺の物じゃ!」と言えない状況だけは、浅学非才な当方にも理解できました。
今後ともどうぞよろしくご指導下さい。
そもそも公道上に邪魔な電柱を好き勝手電力会社が立てまくる事が認められている事自体がおかしいと思うんです。
ガスや上下水道は埋設義務があるのに電線だけが架空配線が認められているのは不公平だし防災上、景観上大きな問題があります。
先進国を自称しながら日本ってあり得ないくらい酷い景観なわけですが、最大の元凶が電線と電柱です。
電力会社に景観を壊している罪の意識は0だし、自民党の無策がこの景観を生み出しました。
それに未だ気付いていない国民も同罪ではありますが。。。
姉崎さま、
コメントどうもありがとうございます。(貴兄も初コメでしたか?)
ご指摘の点、確かにその通りだと思います。欧米先進国では、景観上の理由から電線を地中に埋設する都市も多いですしね。
この辺、やはり電柱と電線が普通に存在する景色に慣れっこになってしまっている我々の問題でもあるかと思います。もちろん、費用をかけずに電力インフラを整備してきた電力会社、電事連の姿勢もあったでしょう。
現状、我が国は海外からの観光客を増加させるといった経済政策もある訳で、そうなると都市景観や災害に対するリジリエンシーを改善すべきといったことがもっと議論されても良いですよね。
ただ、そうするとそのための財源をどうするのだ、という話になって、そこで頓挫する可能性も低くない訳ですが…
電気代を払う消費者が総意として、電線・電柱をなくす、そのための費用はみんなで電気代から負担する、という覚悟があれば、可能になるかもしれません。