実測図の縮尺の誤差を修正、パネル配置の可否は解決
(「太陽光3号基のパネル配置:300枚入らない(汗)」の続き)
ソーラーパネルが太陽光用地内に全部入りきらないという件、どうやら図の縮尺の誤差が12%ほど図面上で生じていたためのようだ。
不動産屋さんから頂いた図には、実測した長さが何カ所か記載してある。そこで、太陽光パネルを定規代わりにしてその実測長がソーラーパネルの相当枚数分になるよう、図面の大きさ(倍率)を調整してみた。
すると、当初の想定通りに太陽光パネル300枚が置けそうなことが確認できた。
例えば、パネルの長辺を横方向にして真南向きにソーラーパネルアレイを配置すると、次の図のようになる:
また、コメントを頂いたように長辺を縦方向にして同じく真南向きにソーラーパネルアレイを配置すると以下のような感じだ:
そもそも、この用地は今回分筆して入手予定の部分だけで1300㎡あるので、多少のデッドスペースが出来たとしても300枚分を置くには十分な面積なはずだったのである。
南南東向きにパネルアレイを配置、擁壁の段差をどう回避する?
ということで、縮尺の誤りについては恐らくこれで解決したと思われる訳だが、次の課題は実際の施工も考慮した場合のアレイの配置だ。
上述の2パターンでも可能かもしれないが、この用地には段々畑の三つの段が含まれるため、二つの段差を考慮しておかないと実際には施工できない可能性があるためだ。
そこで、”匿名希望”さんから頂いたコメントなども考慮し、最も広い二段目に置く太陽光パネルの大半を南南東(真南から約22.5度の角度だけ東向きの方位)に向けたレイアウトを試みたのが次のパターン:
地形の点からは、パネルアレイの大半を南南東向きに配置すれば、2段目のデッドスペースが最も少なくなるようだ。
ただ、敷地北側の狭い段々の部分が使い難いことは変わらず、ここだけは1.3mの段差を跨ぐ形で架台を設置せざるを得ないと考えている。また、この北側に連系柱が設置されるので、パワコンをこの狭い部分の太陽光パネル・アレイ#1~#3の下側に置く計画。
予定通りに田淵の三相9.9kWパワコンを使用する場合、空冷ファンの騒音(51db)が大きく、近隣(西側と北側)の民家の方々から苦情が来る可能性が高いので、このアレイの下に置くパワコンの周囲には防音壁を設ける必要があると考えている。
関連記事:
ストリング構成や日当たりを考慮しても、南南東がやはり最適?
もう一つ、考慮しなければならない点は、パワコンのストリング構成(12直列5並列)である。ソーラーパネルを12枚直列に繋ぐという事を考えると、まだ太陽光パネル・アレイ調整の余地があるかもしれない。
また、番号で言うと#4、#5、#15のアレイの向き、構成や架台の選択も最適か確認が必要と思われる。
というのも、架台を二種類で発注するとコスト高になるかもしれず、その場合にはやはりどちらか一種類に統一する方が余計なコストを掛けずに済むからだ。
あとは、日当たりや用地周辺の影のでき具合、76.5kWの過積載という構成も考慮すれば、最適なアレイの向き(やはり南南東か)と架台の構成・配置は決まると思うが、このように複雑な配置だと簡単なシミュレーションでは発電量が求められないので、これも悩ましい。
近似的にやるなら、NEDOのシミュレータでそれぞれのアレイのkW数毎に発電量を計算すれば、一応可能だが少々面倒臭い作業ではある……
コメント
方位ですが、経験的には多少ずれていてもそれほどの影響はないと実感しています。
図面上はともかく、現地では入らないということもありますので、それを想定しておいたほうがいいと思います。
例えば、17.5mのスペースがあってもパネルが17m位だと、通行は潜って行かないといけなくなります。フェンスを貼ると思いますので1枚控えるとか。スペースを確保するためには段差をまたぐとか、利用するような方法で施工も考えておいたほうがいいのかもしれません。
政治ネタよりもこういう地に着いた実務ネタのほうが読みやすく感じます。
蛇野様、
コメントありがとうございます。
図面と現地のズレの可能性も想定しておきたいと思います。
フェンス設置のスペースも然りですね。。
>政治ネタよりもこういう地に着いた実務ネタのほうが読みやすく感じます。
そうですね… 私も政治関連ネタについては、かなり絞り込んでいるつもりです。
ただ、太陽光発電や再エネは政策に依存する部分が大きく、政治との関わりを避けては通れないと感じています。
太陽光発電所を保有している我々のような者というのは、株や為替の投資で言えば「ロングのポジション」を取った状態に相当するのではないかと。
とすれば、必要な範囲で太陽光関連の政治・政策に注意し、言うべきことは言わないと結局、我々自身が損をすることになると認識しています。
低圧の託送料金だの、回避可能費用だの、私自身でも正直言って面倒臭いです。
でも、やはりそれらを理解し、すべきことはする、言うべきことは言う、という姿勢は必要と思います。
太陽光関連で情報発信を行う私のミッションには、そういった面倒臭いコトを少しでも分かり易く、かつ正確に伝え、必要な時には一致団結できるコミュニティ形成に多少なりとも貢献する、そういった面もあるかと、僭越ながら考えております。
bigfieldさん
楽しいそうですね!私もパネルレイアウトしてる時が一番楽しいです。本職でもプリント基板の設計が一番好きで、入るかどうかギリギリなスペースに詰め込むのが特に最高です!出来れば外注なんか出さずに全部自分でやりたいです。(モチロンこちらはCADです!^^;;)
基本アナログな私は紙と鉛筆が1番好きですが、エクセル方眼も案外良さそうですね!パネル幅が普通は1640くらいなので、何センチ方眼にするか迷います。20センチかな?
ちなみに、スーパー過積載の場合は方位や傾斜角の影響は通常よりもかなり緩和されるようです(まだ検証中ですが、恐らく通常の半分以下)。ですので、無理して真南や20度に拘って施工費用が増えても回収は難しいかもしれません。特に、グランドスクリューの場合は西に傾斜してる土地を造成してフラットにして架台を無理に水平に置くと、かなりコストがかさみそうです。私なら仰角10度くらいに抑えて、土地なりに傾けて配置するかもしれません(南向きだけど南から見てアレイ左が下がった感じ)。またご存知だと思いますが、架台の制約がなければシリコンパネルはパネル横向き、CISパネルは縦向きにすると、アレイ間隔を少し詰めることが可能です。でも施工しやすさ&費用を優先した方が恐らく良いと思います。
それと、草刈りメンテでやられる予定なら架台は高めがオススメです。低い架台の下の草刈りはめちゃキツイです。(^^;;
追記です。写真よく見たら段々にはなってても各段はフラットなんですね!これなら施工費用は安そうです。(^^)
でも1メートル以上の段差マタギは厳しいです。広い2段目を最大限利用するために、仰角10度でパネル横向き※にして、集積率を上げ、もしそれで入りきらない分は他の段に土地なり西向きに置くのは如何ですか?
パネル縦向きかつ仰角20度は土地利用率がかなり下がるので勿体無いです。
※シリコン縦向きだと、アレイの影の影響が大きいので、アレイ間隔を十分広げる必要があります。
あやぱぱ様、
コメントありがとうございます。ANZKさんからお聞きになりました?
(メールで私が言及していたので・・・笑)
ともかく、野立ての太陽光発電では確かにパネルの配置を考えるのは、楽しいことの一つかと思います。私も半導体の設計をやってた昔を少し思い出しますね。ともかく、300枚が納まることは納まるので、ホッとしています。
後は方角で、ANZKさんなら西側の日照を活かすために、南西側に向けて土地なりに置くとのことなので、そのパターンでも検討するつもりです(昨晩は時間切れ)。
この場合、南西で真南からは30~45°ほどのズレになりますが、過積載により方位・方角の多少のズレが緩和されるというのがやはり強みです。
南西に配置して、もし広い部分だけでほぼ入るようなら、狭い北側部分に無理して段差を跨ぐ箇所を設ける必要は無くなりますが・・・まぁやってみます。今晩か、明日の晩かな。
ちなみに、不動産屋さんにもらった実測図とGoogle Mapsの地図を比べると、実測図よりもグーグル地図の方が物件が少し西側に傾いている感じ(南西より南南西くらい)です。つまり、西側に傾けても、それがやや緩和される可能性があります。
ん?AZ氏とのやり取りはぞんじません。とにかく、10度でパネル横配置も検討してみてください。パネル間隔は3段積みなら1.2mでokですから300枚は楽勝だと思います。その上でパネルの一番低い所を1.5mくらいにすれば草刈りも楽勝です!