PVJapanが横浜での開催となる本当の理由とは

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太陽光発電のイベントと言えば、「PV Japan」に「PV Expo」。
これら二つの主要イベント、名前も似ていて紛らわしいので、太陽光発電関連では無い人にとっては混同することも少なくないだろう。

ただ、PVJapanについては、今年からしばらく混同しなくなるかもしれない。

PVJapan、東京ビッグサイトからパシフィコ横浜へ移転

PV Expoが今月初めに終了してまだ一か月も経っていないのだが、ふとPV Japanの公式サイトを見てみると、PV Japanが今年から東京ビッグサイトではなく、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催されるという事を知ったからだ。

主催者の太陽光発電協会(JPEA)としても、この開催場所の大きな変更については、さすがに真剣に考えているようで、なぜ今年から横浜での開催になったかの経緯や背景をわざわざサイト上で1ページ、それもかなり詳細に説明している。

(このリンクカードには「東京ビッグサイト」と出ますが、横浜開催で間違いありません)

直接の理由は、このページの一番上に書いてあるように、2020年に開催予定の東京オリンピックの影響とのことだが、恐らくそれだけではないと考える。

五輪は半分口実、真相は費用値下げで出展社数の確保?

PV JapanもPV Expoも、太陽光発電産業におけるB2Bイベント、つまり法人を対象とした展示会である。それは分かっているのだが、PV Japanの公式サイトをいま見る限り、出展社に向けてのメッセージばかりが目につく。

東京オリンピックによる影響の軽減はもちろんあるのだろうが、それ以前に国内の太陽光発電市場の縮小とそれによる出展社数の減少によって、東京ビッグサイトよりも場所代が安い(と思われる)パシフィコ横浜への移転を余儀なくされたというのが、真相ではないか。

展示ブース1小間の正確な価格を比較することまでは控えるが、PV Japanの出展社向けの情報を見ると、JPEA会員で今年一月末までの早期申込みなら小間当たり34万円で出展できるとある。あるいは、昨年からの連続出展でもJPEA会員は同じ34万円でOK。

JPEAの会員でなくても、小間38万円である。このレートは、かなり安く感じる。

リードエギジビションが主催するPV Expoの場合、1小間の価格は恐らく50万円を下らないだろうから、それに比べると最安だと3割以上も安い。

東京から横浜への移転によるコスト削減、さらに出展を見送る企業を繋ぎとめるために小間単価を下げて、なんとか出展社数の目減りに歯止めを掛けたいのがJPEAの本音とみる。

こういった状況は、出展社に向けた出展申し込みの案内の、オレンジ色の枠内の文言を見ただけで分かる。「とにかく、一社でも1小間でも良いから出展を取りやめないでくれ!」、そういった悲壮感さえ漂っているからだ。

土曜日も開催といった対策や工夫は依然としてナシ…

それにしても、一般への公開もやってみたらと思っていたのは恐らく筆者だけではなかったと思うのだが、B2Bのみという立てつけを修正して、B2C要素も取り入れてみるといった試みまでは今回もしないようである。

出展社に対して出展ブース場所代の値下げ、価格の引き下げだけしかしないのは守勢一方で、あまり知恵を絞った訳でもなさそうだ。値下げだけなら、あまり頭を使わなくても比較的簡単にできる。

コストを節約してわざわざ東京ビッグサイトからパシフィコ横浜に鞍替えしたことが、吉と出るか凶と出るか。3ヶ月後が楽しみである。

(自宅から近くなったこともあり、筆者は何とか時間をやりくりして最低でも半日~1日は多分行くと思う。)

コメント

  1. 匿名希望=通りすがり(鬼) より:

    B2Cはエコプロダクツに集約してますよ。

    今は勝手に個人レベルの方がビジネス商談会に紛れ込んでますが、
    本当はNGです。
    メーカーや商社も継続的な取引が目的なんですから。
    でCの方たちが卸値で買えたと自慢したら代理店などに迷惑が掛かるんですよ。

  2. ビッグふぃ~るど より:

    匿名希望=通りすがり(鬼)さま、

    エコプロダクツ展では確かに住宅用太陽光発電システムの展示もありますが、この展示会だと太陽光は極一部で、環境関連全般となっているので・・・

    個人でも産業用太陽光を手掛けていれば、事業者であることに変わりはないと思います。
    となれば、一円でも安く部材を仕入れたいと思うのは当然でしょう。

    ただ、ご指摘のように他の業者に対する配慮が欠けると、色々と角が立ちますし、迷惑が掛かるということはあるかもしれませんね。私も気を付けたいと思います。