ハンファQセルズのパネルについて施工業者さん経由で確認中だった質問への回答を頂いた。
ハンファQセルズの太陽光発電パネルに関する質問 (記事の下の方、質問の3.と4.を参照)
その結果、当方の伝聞していたことや認識にかなり不正確な部分もあった事が分かったので、当ブログにてハンファQセルズ社からの回答にて確認できたこととしてご報告しよう。
Qセルズ製太陽光パネルの製造工場について
これについては、お恥ずかしいことながら、かなり認識不足があったことは否めない。
まず、太陽電池と太陽光発電パネルとで工場が異なる。半導体業界に昔いたのに、同じシリコンを使っている太陽光パネルも似たような製造工程だということに全然、気が付かなかった。
ということで、正解は以下:
ハンファQセルズの単結晶シリコン太陽電池セルは、
ドイツやポーランドで、また多結晶シリコンの太陽電池セルは、マレーシアで生産されている【2016/06/26 追記: ドイツ・タールハイムの製造工場は2015年3月で操業停止。ハンファQセルズ社のサイトによると、太陽電池工場は中国、韓国、マレーシアのいずれかである】
とのことだ。
太陽電池セルは半導体集積回路で言えばシリコンの半導体チップに相当するから、これらの工場は半導体用語なら、前工程(フロントエンド)とでも呼ぶべきものになる。
次に、モジュール工程(=複数個の太陽電池を一枚の太陽光発電パネルまたは太陽光発電モジュールに組む工程、半導体産業ではシリコンのチップをプラスチックやセラミックのパッケージに封止するアセンブリ工程または後工程などと呼ばれる工程に相当)は、ハンファソーラーの工場で行っているということを確認した。
ハンファ社は買収以前からQセルズのソーラーパネルを請負製造していた
「ん?じゃあ、やっぱり噂通りで、Qセルズの工場で製造されたものじゃないのか!?」と思いきや、実はそう簡単な話ではなかったのである。
つまり、ハンファグループによるQセルズの買収以前から、太陽電池セルの生産量に比べてソーラーパネルの生産キャパシティが小さく、Qセルズがパネルの製造工程を外部委託する割合が元々高かったのだが、実はハンファソーラーがQセルズ向けの専用ラインを設けてQセルズ向けの受託製造の大半を請け負っていたということなのである。
うーむ、なるほど~。これでなぜ、ハンファグループがQセルズの買収に名乗りを上げたのかが良く分かった。元々、ハンファソーラーがQセルズの太陽光パネルを受託で製造していたからなのだ。
これなら、資本関係の変更だけだから、ほとんど手間や費用もかけずにM&Aが出来るし、どちらも太陽光発電モジュール事業を既に行っていたのだから、まったく異業種からの新規事業参入ということもなく、事業リスクも低い。
よって、Q.PEAKはドイツ(注:2015年3月まで、それ以降は中国、韓国、マレーシアのいずれか)、Q.PROの最終生産国は中国となるとのことである。
ソーラーパネルの組み立て工程とは言え、Qセルズもやはり中国に製造拠点を持っていたのだ。
なお、Q.PROのEU製もあるが、ワット当たりコストが10円(=kW当たりなら1万円)上がり、数量と納期の対応に制限があるとのことだ。筆者としては、そんなにコストアップになるのであれば、もちろん欧州製にこだわる理由など全くない(注:これも上述の通りで、現在ではQセルズの製造拠点はすべてアジアで欧州にはない)。
Qセルズ製ソーラーパネルの納期は約3ヶ月
納期については、受注後3カ月が目安だということだ。ただし、多少の短縮は可能らしい。
ということで、Qセルズの太陽光発電パネルがどこで製造されるかは分かったし、筆者が聞いていた噂に関する真相も分かった。
噂は半分本当だったとも言えるが、ハンファソーラーが元々QセルズのOEM生産を専用ラインで請け負っていたということを考えると、最終製品のパネルにQセルズのロゴが入っている限り、それにも何ら問題は無かったということになる。
…というようなことをウダウダと考えていたのだが、Qセルズのパネルが品薄で元々見積りの際に聞いていた255WのQ.Pro-G3が不足し、260Wの少し高いパネル(単結晶のQ.PEAK 260?)になるとの連絡も見積と同時に頂いていたことに気が付いた。
もう一度、kW単価やペイバック期間を確認してみると… やはり50kWだけのパフォーマンスより少し悪い結果が出たw。orz
ルクサーの時と同じで、これではパネルを50kWより増やして入れる意味がなくなる。
やはり50kWだけにして余った土地は遊ばせておけ、という天の啓示か…
値引き交渉に応じてはくれる訳だが、どれ位値引きがあるだろうか。
交渉の結果如何では、やはり50kWだけで良いという結論に落ち着くのかも…
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