当ブログでも既に記していた、九州電力による再生可能エネルギーの買取の件について、数カ月間に渡って保留となるという公式見解が九電より発表された。
この件、筆者の知る限り朝日新聞が第一報を報じてからネットや太陽光発電ブログのランキング、太陽光発電ムラ内部でも大きな話題となっており、当方ブログの記事へも相当のアクセス数がある。
筆者自身は九州では土地物件探しを行ったものの土地の取得、設備認定や連係の申請といった具体的な動きを取るまでには至らなかったので、当分九州での太陽光発電を諦める以外には影響は無い(太陽光は買取を中止する一方、原発再稼働は強行という極めていかがわしい企業姿勢に対して強い憤りを感じていることは既に述べた通りだが)。
一方、他の方のブログ等を見ると直接今回の買取中断や凍結といった形で直接影響を受ける方も少なからずいらっしゃるようだ。
ということで、ここでは筆者の仲間の方も含めてそういった太陽光発電事業者などの声をざっくりとまとめてみたい。
低圧5基で申込んでいましたが(みなし高圧扱い)、負担金が高額だったため低圧案件にするため4基を取り下げたばかりです(8月中旬)。もちろん当案件も保留の対象です…
しかも少なくとも低圧1基の目途がついたと判断してしまい、先日に土地契約してしまったばかりなんですよね…
<中略>
連系が遅くなるのは許容範囲だけど、拒否となったら死活問題です・・・
う~ん、、、困った。
九州電力が接続申込回答保留を正式発表 | 太陽光発電所運営日記
今までの申し込み分が全て接続されれば、春秋の昼間の電力を上回るという計算だそうです。
もしそれが本当に全て接続されたならばそれは再生可能エネルギーで殆どまかなえるということ、素晴らしいことですね。
ただ実際、申請だけ出してまったく買い手のつかない案件が多々あります。
<中略>
こうした偏った報道等のおかげでまるで再生可能エネルギーの枠は満杯になっているような言い方はどうしたものかと感じます。本当に必要な分が賄えるならいいのですが、机上の計算だけで判断するのはやめてもらいですね。
不動産投資からの太陽光発電 九州電力接続申込み保留|不動産賃貸業視点からの太陽光発電所6基進行中!
九州電力にお勤めの皆さんの大半は「上がやれというから仕方がなかった」
と言うしかないと思うのかもしれませんが、自分と家族の将来に関わってくる重要な問題です。将来から借金をして今だけの黒字を作っている経営体制になるべく早く気づいてほしいものです。
再生可能エネルギー受け入れ中止と九州電力の未来 | 50kW太陽光発電ムラ拡大作戦本部
これを他の地域の事だと思っていたらいけません。我が兵庫県も高圧はかなり厳しくなってきています。土地があっても、電力接続不可。
電力会社は横一線が多いので、他の電力会社も追随する可能性も0ではありません。
今回の報道のようにいきなり発表もありますので、太陽光を考えている方は、早期に粛々と進めるほうがいいですね。
九州電力再生可能エネルギー買取中断へ|兵庫県の太陽光は俺にまかせろ!兵庫県に低圧太陽光発電設備を拡げよう。
今回の、九州電力の対応は、今後の他の電力会社にも広がることを示唆している。迷っている場合ではないということになります。今迷っている人は、かなり出遅れていますので、挽回出来るかどうかはスピード勝負です。<中略>
状況は流動的なので、いつでも機動的に対処出来る状態にしておかないと対応出来ないと思います。
ソーラーシェアリング坪井: 今後はソーラー受付不可? また逆風下のソーラー事情
他の地域で気をつけることは、電力会社と契約を結ぶまでは絶対にパネル設置はもちろん土地の購入も進めない方がいいです。
他に地域でもいつ同じように保留となるかわかりません。
既に土地を買ってしまったしまった人はとにかく電力会社との契約を急ぐのが重要だと思います。
九州電力の連系保留について考える – 不動産投資と太陽光発電で脱サラを目指すブログ
太陽光発電への投資もいよいよ終盤に差し掛かってきたと思っていいかもしれません。
ここからはスピードがなによりも求められそうです。土地付きの分譲型太陽光発電などは、手っ取り早くて、確実に運転開始できる太陽光発電として再度人気化するかもしれません。
いずれにしても、九州電力の発表は、太陽光発電投資にひとつの転機を与えたのではないでしょうか。
認定量は1200万KW以上でも、今導入されている変動型自然エネルギー電源(太陽光+風力)は、まだ300万KWを少し超えたばかりである。この状態で、唐突に回答保留を開始することは、通常のビジネス常識からは考えられず、自然エネルギービジネスに大きな混乱をもたらすものだと言わざるを得ない。
九州電力問題:透明で中立的な送電網運営が不可欠だ | 自然エネルギー財団
原子力村の人々に聞きたい。
これは一体どういうことなのか、と。
原発を再稼働しなければ、電力は不足する筈ではなかったのか、と。
しかし、少なくても九州では太陽光発電の設備が増えているせいで供給過剰になっているのです。それで、どうして九州で原発を再稼働させる必要があるのでしょうか?
おかしいでしょう?結局、原子力村の人々は、原発の再稼働を行うという結論ありきで、いろいろと理屈を並べているに過ぎないのです。
太陽光発電による電力の買取を中断するという電力会社の欺瞞 | 小笠原誠治の経済ニュースに異議あり! | Klugクルーク
これらのブログや記事を読むと、再生可能エネルギー導入の意義や固定価格買取制度のあるべき姿などについての主張、原発再稼働と再生可能エネルギーの比較論、それに投資事業として今後どうすべきか、といったパターンに類型化が可能だ。
なお、九電が買取を保留するのは太陽光や風力など再生可能エネルギーによる「不安定」な電力な訳だが、同じ再生可能エネルギーでも発電の仕組みが異なる地熱、バイオマス、小水力は時間的な変動がほとんどないので系統網への影響はほとんど無いはずだが、それらもドサクサに紛れて買取を保留するのだろうか?
だとしたら、いよいよ今回の再エネ買取保留が原発を再稼働するためだと言われても反論できないはずである。
九電の関係者の方がもしこのブログをお読みなら、さぞかし後ろめたい思いをされているか、それとも開き直っているかのどちらかだろうか。
いずれにしても、「九州電力ショック」が太陽光発電に大きな波紋を投げかけたことは間違いがなく、ネットの外でも大きな影響が出ていることは想像に難くない。
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