SMA三相パワコンを導入する前に確認すべきこと

太陽光発電ムラで、英語のSMAの投資家向け情報の概要を知りたいとの声があったので、独SMAの財務報告書をひもといてみた。

SMA

このIR資料は64ページもあるので、さすがに全部の内容を一言一句翻訳するというわけには行かないが、いくつか気付いた点や面白いと思った点を拾い上げてみたので、こちらでご紹介してみたい。

SMAのパワコンは効率が高く、かなり良さげなのだが、本来なら利点となるべきトランスレスが日本のガラパゴス電力会社には災いの種となるようで、一部の電力会社(後術)では絶縁トランスを経由しない限り連系してくれないらしい。

これではせっかくのSMAの高性能もあまり意味がなくなってしまう。
ということで、今後日本市場でSMAがどのように事業を展開するのかということにも思いを馳せつつ、上述のIR資料より以下:

  • 計画に基づく会社の転換のため、遺憾ながら非自発的な解雇なしで約1600人の正社員を人員削減、2013年度に続き2014年度も配当ゼロ。
  • SMAは毎年初めに「資本市場の日」を開催し、投資家、アナリスト、報道機関を招待している。このイベントはドイツ・カッセル(Kassel)近くのニーステタール(Niestetal)の本社で行われる。このイベントでは、通常SMAの製造工場を見学する機会がある。
    2015年の「資本市場の日」は1/30に開催され、全35名が集まり非常に人気があった。
  • 2015年初めから、SMAグループは新しい機能の組織で運営されている。
    執行役会を縮小し、執行役員の人数を削減(-1)。この異動により、執行役会は、CEO兼CFO、人事、ITおよび労務担当役員、技術担当役員、営業・サービス担当役員の4名。
  • 日本市場のシェアを増加させるため、2015年の間に製品ポートフォリオを増強した。例えば、新しい25kW Sunny Tripowerを市場投入した。この製品は、現在のグローバル版Sunny Tripowerプラットフォームに基づき、日本国内の競合製品と比べて効率、コスト、用途の柔軟性、系統への連系性などで優れている。
  • 独シーメンス(エネルギーマネジメント部門)と提携し、SMAの2.5MW中央インバーターとシーメンスの中電圧変圧器と中電圧スイッチギアを統合した、ターンキーソリューションをミュンヘンで開催されたインターソーラーで発表、好評を博しブースには多くの来場者が集まった。
  • その他の事業のセグメントでは、電池システムの統合に集中、ドイツ国内の自家消費やオフグリッド向けに新製品を市場投入。

まだ一部で、もっと他にも記述があるのだが、とりあえずはこの辺で留めておく。

現時点では、一部の電力が課している絶縁トランス無し(トランスレス)は駄目という制約を東電なども課さないことを願うのみだが、もし東電も右に倣えとなった場合、SMAの日本市場における事業継続性に黄信号が灯るとは言えそうである。

SMAの三相トランスレス・パワコンを使う際に絶縁トランスが必要となる電力会社:

  • 関西電力
  • 中部電力
  • 中国電力

(抜けがあったらご教示下さい。頑固職人が以前書いていた関連ブログ記事が削除されたのか、見つからない…)

関連するブログ記事:

スポンサーリンク

コメント

  1. 蛇野 より:

    安川のパワコンもトランスレスのものがあります。このパワコンの場合、絶縁トランスが外付けで必要になります。
    絶縁トランスを設置すると安全性は上がりますが、電気のロスや費用がかかるなどいいことがありません。
    こういったこともあって、安川離れが起きていると思います。
    高圧の場合は、絶縁トランス内蔵のキュービクル設置しないといけないです。
    そもそも、パワコンを設計するときには、低圧で連系をするということを考慮していなかったものと思います。

    • ビッグふぃ~るど より:

      蛇野さま、

      コメントありがとうございます。
      外付け絶縁トランス、big inさんからも情報がありましたが、あまり得策ではないようですね。
      不安はあるものの、当初の予定通りで行くのが実は無難なのかもしれません。。。

      もう少し悩みますが、遠からず施工を始めたいので、それまでには決断したいと思います。