太陽光発電はインフレに対するヘッジになるか?

「太陽光発電はインフレ・リスクに対するヘッジになるか?」これは、筆者が最近、思いを巡らすことである。

一つには、不動産賃貸(大家)業などを手掛けている方々が太陽光発電を始める例が多いので、良く言われるインフレヘッジとしての不動産資産と言う考えがあるのなら、太陽光発電もインフレ耐性のある資産になる得るのだろうかということだ。

筆者の現時点の回答は、不動産と全く同じようにインフレヘッジになるとは限らないものの、ある程度のインフレヘッジにはなるのではないかというものである。

仮に、太陽光発電を運用していたとして、いつかの時点でインフレになったとする。

すると、まずソーラーパネルを設置した土地に関しては、貸し借りや売買を行う際に、インフレによる貨幣価値の目減りを加味してから取り引きを行うことになりそうである。

では、上物の太陽光発電システムはどうか。

これについても、インフレが起きた場合に、当然ながら電気代も貨幣価値の目減りを考慮して値上げというか電気料金の改訂が行われることになるだろう。

例えば、これまでは月当たりの基本料金が1000円、kWh当たりの単価20円だったとする。

日本円の貨幣価値が仮に半分になったとすると、電力会社がこれまでと同じ量の電気に対しては料金をいずれも倍にしないと採算が合わなくなるので、基本料金は2000円、kWh当たりの単価は40円になるだろう。

こうなった場合、太陽光発電業者に対しても、買い取っている電気の価格を変えないと電力会社だけが美味しい思いをして不公平になるので、例えば40円(税抜き)/kWhで買い取ってくれていた太陽光発電の電気に対しては、80円/kWhでの買取りに改訂されると考えるのが妥当だ。

ということは、この時点でインフレによる貨幣価値の目減りを相殺することができている。
つまり、太陽光発電にはインフレ耐性がありそうだということになる。

もちろん、上述の議論はあくまでも筆者の考えた理屈であって、実際にこうなるかどうかはフタを開けてみなければ分からない。

(しかし、日本の持つ巨額の財政赤字、そして日本の経常収支が赤字になりそうな状況を考えると、残念ながら相当なインフレ【場合によってはそれが急激に起きる、いわゆるハイパーインフレ】が将来起きる可能性はかなりあると筆者は考えている。)

もし現金(タンス預金)や銀行預金しか持っていなければ、そのおカネの価値はすべて半分になるだけである所を、太陽光発電であればインフレをヘッジした収益が得られる可能性が高そうなことはご理解頂けたのではないだろうか。

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コメント

  1. pcook より:

    買い取り価格は80円/kWhに改訂してもらえるんですかねぇ。
    疑問で踏み切れません・・・・。

    • bigfield より:

      pcookさま、

      コメントありがとうございます。お返事が遅れ失礼しました。

      必ずしもそのような買い取り価格になるという訳ではありませんが、あくまでも可能性の問題かと思います。

  2. 蛇野 より:

    デフレに強くてインフレには弱いような気がします。
    インフレによる価格見直し条項ですが、年金のような物価スライド制のように数字がはっきり決まっていません。
    民間の個人年金などは、物価スライドがありませんので、インフレが来るとひとたまりもありません。
    3年間はプレミアムがあったのですが、そのことに対する批判(やっかみ?)があるので、見直されても80円にはならないように感じるのですが?
    インフレになる前に、はやいとこ回収して逃げ切りたいというのが立場になります。

    • bigfield より:

      蛇野様、

      いつもコメントありがとうございます。

      ご指摘の通り物価スライド等は何も無いわけですが、この記事で挙げた例だと80円というシナリオはもちろん一例です。

      ご教示のような理由により、それより低い買い取り価格での改定の可能性も大いにあるでしょう。

      それでも、預貯金しか持たず何もしないより、ローンを組んで太陽光発電を行っている方が、私見ですがインフレヘッジにはなるのではと感じます。

  3. グラクル より:

    ブログ楽しく拝見させてもらってまっす。

    さて、私は証券アナリスト@PV250KW申請中としてののコメントですが、
    2.蛇野さんと同意見です。

    デフレ時には、20年FITにより、買取値段は守られと考えられますが、逆にインフレ時にはFIT条項が仇となり、インフレリスクを相殺するほどの買取価格にはならなと考えます。

    • bigfield より:

      グラクル様、

      コメントありがとうございます。

      ご教示のようなシナリオとなる可能性はもちろん大いにあると思います。

      一方で、現在のような企業優遇策が今後も続くとすれば、インフレ時にそれら企業の利益を確保させるために、電気代の改訂にリンクさせる形でFITの買い取り価格も改訂される可能性が高いのではと感じる訳です。

      もちろん、実際例どうなるかは、マイルドかハイパーかによらず、インフレが起きてみないと分からないのですが、蛇野様へのコメントでも述べたように、キャッシュの預貯金しかないよりも、ローン付太陽光事業の方がインフレ耐性はあるのではと考えます。

      今後とも宜しくご指導ください。