本ブログ、「太陽光発電で個人年金」というタイトルながら、どちらかと言えば太陽光発電の方が中心で年金の話題はあまりしていない。
ということで、たまには年金についても書いてみたい。
きっかけは、この話題:
年金支給開始繰り下げ検討「選択制で75歳程度まで」
これ、念のため誤解のないように説明すると、年金が75歳まで支給されなくなると言っているのではなく、受給資格がある人でも75歳まで支給を繰り延べすることを選べるようにしようという制度を検討しているという話である。
しかし、普通の人がこの話題を見聞きすれば、そんなに高齢になって老い先が短くなるまで支給されずに自分の稼ぎで暮らすよりも、少し少な目でも早めに年金をもらって悠々自適で暮らしたいと言う人が大半だろう。
もちろん、筆者だってもらえる年金は早くもらってゆとりのある老後を過ごしたいと思う。
なぜこんなことを国が言い出すかと言えば、当然ながら年金財政の逼迫が懸念されるからだ。
先ほど見ていたニュースでは厚生官僚がそんな心配は無いと否定していたが、我が国の少子高齢化と、高度成長時代の人口構成を前提として制度化され賦課式を基本とする国民皆保険を考えれば、このまま高齢人口が増加すればするほど、年金の原資が足りなくなるだろうことは筆者のような素人でも分かる。
賦課式というのは、積立式と異なり、現役世代が支払う年金でその時代の受給者の年金を賄うという方式。
高度成長時代は若年層や生産年齢人口(15~64歳の年代層)が65歳以上の高齢者層よりずっと多かったので、この賦課式という仕組みが有効に機能していた。
しかし現在の日本では、出生率が1.3そこそこと、いまと同じ数の人口を維持するために必要な出生率2.1を大きく下回ったまま人口減少と少子高齢化が加速するばかり。
年金をもらう人の数が年金を支払う人に対して大幅に増加するので、受給年齢を引き上げる、受給額を減らす、年金を支払う人口を何らかの方法で増やす(例えば、外国人の移民を増やす等)といった対策を取らない限り、制度として成り立たなくなるわけだ。
もしくは賦課式をやめて401k等の積立式に全面的に移行するか。
国民の多くもそういった状況に気付き始めているから、年金不安が顕在化し、高齢者の世代では既に年金をもらっていても財布の紐が固くなっているのが現状だろう。
筆者が国の制度としての年金をあまり当てにせず(もちろん、年金を給料から天引きされている以上、もらえる年金は有難く頂くつもりだが)、太陽光発電で当面の年金的収入を得ようとしているのは、そういう背景を認識しているからである。
年金財政に疑念を抱く人が増えれば、誰でも受給を繰り延べなどせず、早い内にもらえる年金をもらっておこうとするだろう。
その意味では、今でこそまだ選択式などと余裕をかましているが、そのうちに選択ではなく強制的に…というシナリオも今の政府なら十分にあり得る。
(筆者は基本的に政府を信用していない。)
筆者の一つ目の年金的収入源は、向こう10年間は借りた融資の返済に充てることで大半が消えるが、11年目以降はほぼ100%が年金的収入となる予定である。
こういった対策を講じない限り、70歳や80歳までなんて心配でとても生きていられないと感じている。
コメント
管理人様は年金受給はどのように考えておりますか?
私は、60からもらおうかと思っています。それをソーラーの返済に充てようかとも考えています。
繰り上げの問題点など指摘されておりますが、寿命がどうなるのか分かりません。もらえるものはもらうというスタンスです。
75からもらうと通常の2倍位になります。長生きすればいいですがどうでしょうか?
蛇野さま、
私の年金に対する考えは、本記事にて概ね述べた通りですが、現状の年金行政を見るに、あまり期待できないと感じています。
率直な所、ウチの実家の親父みたいな「逃げ切り」世代が羨ましいと思うこともあります。我々が65になっても、このままでは恐らく年金はまだ支給されないか、それどころでは無くなっている可能性すらあります。
長生きすればというのは、宝くじを買うようなものだと思います。ですので、やはり貰えるうちに貰っておく方だ正解だと私も思います。