ホンダは、ホンダソルテックによる太陽電池事業を終了することを昨日の夕方に発表した。
うーむ、ちょっと、いや、かなり残念なニュース。
ホンダのニュースリリース:
「太陽電池事業子会社 ホンダソルテックの事業終了について」
ホンダソルテックは、シリコンではなく自社で開発した独自技術の化合物系CIGS型で太陽電池事業を展開していたホンダ系の太陽電池メーカーである。
昨年、固定価格買取制度が日本でも始まり、メガソーラーのプロジェクトが雨後の竹の子のように日本各地で立ち上がり、それに呼応するかのように中国製など輸入ものを筆頭に太陽光発電パネルの価格下落が恐ろしい勢いで始まり、現在に至っている。
そんな中、事業計画通りに採算性を確保する事が難しくなったため、やむを得ず撤退することになったというのは、潔い経営判断である。元々、ホンダと言えば自動二輪者や自動車が事業のコアであり、太陽電池は多角化した事業の一つでしかなかった。
いわば非コア事業であった太陽電池が、他社との競争に勝てず淘汰されてしまったということ。
ホンダソルテックの今後は?
原付免許や自動二輪免許を取ってからはホンダのバイクに乗り、自動車の免許を取ってから新車を買う時はいつもホンダのクルマを選んできた、かなり筋金入りのホンダ・ファンである筆者としては、コストが高いながらもホンダのCIGS系を陰ながら応援していたので、本当に残念だ。
ところで、気になるのは、ホンダソルテックの今後。
技術や工場などは、お蔵入りになってしまうのか。それとも、どこか他の太陽電池メーカーに部分的に売却するのか。
化合物系・CIGSと言えば、親戚のような存在がある。
最近かなり頑張っているソーラーフロンティアの化合物系・CIS型太陽電池だ。
ただ、似た物同士とはいえ、異なる化合物だから、ソーラーフロンティアがホンダソルテックの技術や製造施設などを買収しても使い物になるのか、筆者には分からない。
まさか、中国の太陽電池メーカーや太陽光発電モジュール・メーカーに売却なんてことは無いとは思うが…
いずれにしても、日本の太陽光発電業界に何らかのプラスになる形でホンダソルテックの清算が行われることを願うばかりだ。
コメント