太陽光発電を行っている他の方々のブログなどを見ても、雑草対策たけなわの今日この頃。そこで、各種雑草対策のコストや工数、メリット、デメリットなどの特性を分かり易くまとめてみたい。
まずは、下の表をご覧頂こう:
初期投資 | 運用コスト | 運用工数 | 環境負荷 | 付加価値 | |
---|---|---|---|---|---|
草刈り | ○ | △ | × | ◎ | × |
舗装/砂利 | × | ◎ | ◎ | △ | × |
防草シート | △~× | ○~◎ | ○~◎ | ○ | × |
除草剤 | ◎ | △~× | △~○ | × | × |
植栽 | △~○ | ○~◎ | ×→◎ | ◎ | ○~◎ |
動物 | △ | △ | △~○ | ○~◎ | ◎ |
これだけでは、これから産業用太陽光発電に取り組まれる方、最近連系されて今後雑草対策を行う方などには良く分からないかと思うので、雑草対策の各々についてご説明しよう。
- 草刈り
- 舗装・砂利
- 防草シート
- 除草剤
- 植栽・グランドカバープランツ
- 動物(ヒツジなど)
太陽光発電は草刈りに始まり草刈りに終わる?
などと、やや誇張っぽい書き方をしてみたが、実際に産業用太陽光のために用地を入手して施工の最初にやることは、大半の場合、雑草を駆除することである。
その後も、2.の舗装やしっかりとした砂利敷き、または3.の防草シートなど恒久的な対策を最初に行う場合以外では、草刈りは往々にして必要となることがある。
6.の動物にやらせるというのも、人の代わりを草食の動物にやらせるだけなので、似たようなものだ。
草刈りのメリットは、一般には初期投資がほとんど要らないこと、環境負荷も高くないことなど。逆にデメリットは、晩秋から冬、早春まで以外の時期にほぼ定期的に雑草を刈るようにしないと、太陽光パネルに影がかかったりして売電収益に影響が出ることなどだ。
また、管理をきちんとしていないと、周辺にも迷惑になったり、苦情が出たりする。筆者の場合もそうだが、民家や農地が周辺に多い場合には特に注意が必要となるだろう。
発想の転換で草刈りを楽しい「遊び」にしてしまう
一般には、草刈りでは刈払機などを使うが、よりパワフルな草刈り機には、自走式のもの、さらには楽チンな乗用タイプもある。
これらを使えば、大きな太陽光発電所でも比較的効率よく短時間で草刈りの作業が行える。
特に、乗用草刈機は仕事や作業というよりも、遊びやエンターテインメントの領域になってくる。あるメガソーラーでは、この乗用草刈機を導入しているそうだが、そこでは現場の担当者のみならず運営会社の偉い人が面白がって自分で草刈機を運転することもあるらしい。
これなら、女性や爺ちゃん・婆ちゃん(=ジーバーズ)、子供にも比較的容易に草刈りを手伝ってもらえるかもしれないし、とにかく一般にはかなりな重労働である草刈りを、皆が率先してやりたがる娯楽にしてしまえるのだ。
この乗用草刈機、安いもので40~50万円、上級タイプでは100万円の初期投資となる。
したがって、50kW未満の発電所1基だけでは費用対効果に合わないと思われるが、複数の低圧発電所を管理している場合、高圧連系の発電所やメガソーラーでは検討の余地があるだろう。
(続く)
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