借金大好きなH氏も顔負け、やり手事業家の1.5MWメガソーラー!
三日前~一昨日と二日ほど遠隔監視システム関連の復旧やメンテナンス等の作業を岡山で行った後、夜行の高速バスで昨朝自宅に戻り少し仮眠した後、午後から群馬県南部の某所にて行われた、ソーラーパネル洗浄機や検査用ドローン等のデモ見学会に参加させて頂いた。
いいトシして良くこんなに動き回るなーと我ながら感心するが、元気に動けるうちが花、とでも言おうか。
法人口座開設の申請、1号基の遠隔監視システム復旧完了と2号基の遠隔監視システム稼働に向けての検証や検討、とこの三日間の各日にそれなりの成果はあり、昨日の見学会も自宅から100km以上も離れた場所での開催ではあったがそれだけの価値は十分あった。
集まった方々は皆、太陽光発電事業者である。筆者のように低圧がメインの方が大半だったと思うが、今回のデモ会を主催された発起人兼主催者Sさんの発電所は、なんと設備容量1.5MWの堂々たるメガソーラー(大規模太陽光発電所)である。
イベントの後半、野次馬根性もあってご本人に少しお話を伺ったところ、Sさんは元々公務員だったそうで、太陽光発電とそれほど関わりの深い仕事をされていた訳ではないという。それを聞いて、筆者はかなり驚いた。
ちなみに、筆者のような小者は要領が悪くおカネを借りるのも下手なので、金融機関から融資を付けられたのは最初の1基目だけ、金額にしてせいぜい8桁であった。
一方、Sさんの借りているおカネの総額は一ケタ上とのことで、借金大好きな某Hさんも顔負け、筆者などは「いや~、凄い…」とただただ感嘆するばかりである。もちろん、個人ではなくメガソーラーを保有・運用するSさん経営の会社への融資ではあるのだろうが…
おっと、つい前置きが長くなってしまった。
以下、今回のデモ見学会について、もう少し掘り下げてお伝えしよう。
ソーラーパネルを楽チンお掃除、パネル洗浄機は使えると良いが…
デモ見学のトップバッターは、ソーラーパネル洗浄機である。
これまでにも、太陽光発電関連の展示会などでパネルを清掃する機械やロボット等を見聞きしたことは何度かあった。
ただ、パネルアレイで一般的な4枚分の長さ(約4m)でアレイ上を左右に動くタイプについて、実際に稼働中の太陽光発電所で詳しい話を聞きながらじっくり見たのは今回が初めてである。
特徴として営業担当の方が強調していたのは、パネルを洗浄するブラシの毛先の柔らかさだ。
パネル表面で回転させても傷が付かないよう、毛や毛先が非常に柔らかいブラシを採用しているという。
動力源としてリチウムイオン電池を採用しており、「連続で約5時間の洗浄作業が可能」(デモ説明の営業担当者)。洗浄水については、水道なりかなりの量が必要となるが、水道が無い場合には、機材と一緒にタンクで水も持ってきてくれるそうだ。営業担当の方いわく、「水道のある太陽光発電所は少ないですから」とのことである。
洗浄の操作は、手元の有線コントローラーで行う。洗浄機が動くにつれてコントローラーを操作する人も動きながら洗浄を行っていく。確かに、洗浄後のパネル表面は土や埃、黄砂、水垢などの汚れがほとんど落ちてきれいになっていた。
この洗浄機は真ん中で分割が可能な構造となっており、2つに分けて1つずつパネルアレイ上への設置や撤去を行う。
2つに分割した際の1個の機械の重量は約20kg、大人二人がかりでの作業となるので、低圧発電所のオーナーが単独で気軽に使うような利用シーンは残念ながら想定されていない。
「低圧でも対応可」ながら、基本的には高圧~メガソーラー向け
低圧の発電所でも対応してはいるとのことだったが、都度見積りとなる。
基本的にはこれだけ大掛かりな機械を使うとなると、やはり最小でも高圧で数百kW規模、一般にはメガソーラーを保有・運用している企業が導入や利用を検討する類のものだろう。
低圧ではパネルアレイがせいぜい数個、例えば筆者の1号基では2個しかないので、そのためだけにこういった大がかりな機械を使うのはオーバースペック気味と言える。
もちろん、手作業だと時間もかかり結構大変なソーラーパネルの清掃が、このような機械を活用すれば楽チンかつ短時間で完了できるのが大きな魅力であることは確かだ。
当日久々にお会いしたある方は、以前パネルの清掃を自分で行ったことがあると話していた。
「パネルを洗浄すれば、確かに発電電力量はアップしますよ。だけど、作業の労力や時間を考えると割に合わないので、しないことにしました」という。
今回見学したソーラーパネル洗浄機によるサービスは、全国に対応しているとのことで、価格見積りを依頼することは可能との話だった。
一回に何万~十数万円?かが掛かることを考えると、多少の労働とはなっても高圧洗浄機などを使って自分で手作業で清掃を行うのと、どちらが良いか費用対効果を良く考えて判断する必要はありそうというのが筆者の結論である。
それでも、節税などの絡みで経費を使いたいといった事情もあれば、多少高くついても売電収益の増加に繋がるパネル洗浄を行うのは十分にありかなと思う。
(続く)
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