「シェーナウの想い」DVD自主上映会

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シェーナウの想い~自然エネルギー社会を子どもたちに

「シェーナウの想い」

独シェーナウは今の日本と似た状況を20年前に経験済み

いま、日本国内で産業用太陽光発電システムの設置や稼働を考えている人や企業にとって、ある意味で最大の懸念、心配事となっているのが系統連系における接続拒否や力率制限の問題。

この問題が顕在化したのは、固定価格での全量買取制度(FIT)が施行され、太陽光発電がバブルとも言われるほど市場成長したことで、各地域の電力会社側が系統網への影響を理由(口実?)に特に大規模な太陽光発電、つまりメガソーラーのプロジェクト案件を中心に系統網への接続を拒否する事例が頻繁に出始めたからだ。

今や、北海道や茨城県では50kWの低圧の太陽光発電でも拒否される例が出始めている。

FIT施行開始時、系統網への悪影響が出る恐れがあると電力会社が判断した場合には、その再生可能エネルギーの発電施設の接続を拒否する事ができるという巧妙な抜け穴が最初から用意されていたからである。

この辺り、原発と同じで電力業界のやることは汚いというか、えげつないというか、とにかく我々のように自然エネルギーを早くたくさん普及させたい者にとっては許せないという現状がある。

そういう感情をお持ちの方がいたら、是非ご覧になって頂きたいドキュメンタリーが「シェーナウの想い~自然エネルギー社会を子どもたちに」という映画だ。まずは、以下のプロモーション動画(4分弱)をご覧頂きたい:

シェーナウの想い:あらすじ

チェルノブイリ原発事故を契機に、ドイツのシェーナウという小さな町で脱原発という一つの目的のために活動を開始した人々があった。彼らは原発を推進する側で地元の独占企業である電力会社と対立、脱原発を達成するためには自分達で発電を行い、電力網(配電網)も買い取る必要があるという結論に至る。

そのために大変な苦労をして電力会社と闘いつつ、やがては自分たちの電力会社「EWS*1」を設立し、自然エネルギーによる発電や省エネルギーを実践しつつ、遂に電力網の買い取りも実現し、エネルギーの地産地消・自給自足を地で行く取り組みに成功するまでを描いたのがこの映画だ。

こういった一連の取り組みを見て、これはまさに東京電力の原発事故後の日本で系統連系で心配させられたり、嫌な思いをさせられたりしている我々と同じではないかと感じたのだ。

逆に言えば、この映画を見れば、電力会社との闘いというのがどういうことか、ある程度理解できると思う。

もちろん、ドイツと日本では電力周辺の制度や規制もいろいろと違うので、ドイツのシェーナウで上手く行ったからと言って、ドイツと同様のアプローチだけでは日本では恐らくうまく行かないだろう。

それでも、原発推進派の独占企業である電力会社という敵や、脱原発を達成するために自然エネルギーや省エネルギーを実践するという我々の方向性はシェーナウの先駆者たちとほぼ同じである。

だから「シェーナウの想い」という映画は、巨大な体制や既得権益の電力会社と闘うための覚悟や方法論、そういったものを考え理解する起点になると思う。

10月26日(土)の午後に太陽光発電ムラのセミナーに合わせてDVDを自主上映する予定なので、興味のある方は是非予定を空けておいて下さい。

*1: EWS = ElektrizitätsWerke Schönau = シェーナウ電力会社

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