ネットを使え太陽光発電を多少分かれば誰でもできる
昨日記したように、ある方のプチソーラー設備認定を助っ人としてお手伝いさせて頂いた。
この作業はネットを使える人で、太陽光発電のことが多少分かっていれば誰でもできる。
(本当に10分で理解できるかどうかはともかく、設備認定は上述の通り、Webサイトを普通に見たり調べものをしたりできる人で、太陽光発電のことをある程度勉強した人なら、できるはずである。)
筆者は1号基の設備認定を自分自身でやろうとしたのだが、施工会社のSさんがやらせてくれなかったので、しそびれていた。
その意味では、今回の設備認定が初めてだったので、ある意味、学びでもあった訳である。
自分だけでその知識を独り占めするのももったいないと思うので、このブログにて公開しておきたい。
ということで、以下がその過程。
まず設備認定サイトにアクセスし、ログイン
まずは、経済産業省・資源エネルギー庁が運用する、設備認定のサイトにアクセスしよう。
再生可能エネルギー電子申請
今どきTABLEタグだけでメニューを作るサイトのデザインもどうかと思うがw、この垢抜けないメニューは最初だけだ。右側の新規登録とログインにしか用はない。
設備認定を自分で行うためには、まずここで[新規登録]を押して、ログイン用のIDとパスワードを申請する。これについては、特に太陽光発電は関係なく、住所や氏名などを入れるだけなので割愛させて頂く。各自で取得して欲しい。
さて、ログイン用IDとパスワードを取得したら、右側一番上の[ログイン]ボタンを押してログインする。
なお、このハウツーは50kW未満の低圧連系の太陽光発電所のみの設備認定向けである。50kW以上の太陽光発電所や太陽光以外の風力や地熱、小水力の設備認定申請には使えないので念のため。
(このブログの読者の方は、基本的に10kW以上の産業用太陽光発電を行うと思うので、10kW未満についても割愛。ただ10kW以上50kW未満とほぼ似たような流れと想像。)
発電所の出力と太陽光パネルのブランドを予め決めておく
ログインできたら、左側の「設備認定申請入力」の選択肢から「10kW以上50kW未満」のリンクをクリック。すると、次の画面に飛ぶ。
ここからが本番である。ただ、この画面の入力事項の上の方は、太陽光発電所の出力以外は住所や氏名、連絡先、それに発電所の所在地などの情報を入力するだけなので、特に問題はないだろう。
まず一つ目の要点だが、設置したい発電所の出力を決めていなければならないということだ。
ただ、これについては後から変更もできるようなので、今般のようにとにかく売電価格の確保を自分の所有する物件で行いたい場合には大体の数字で入れておけばよい。
たぶん最も重要なのは、太陽光発電パネルの選択の部分である(下図)。
設備認定を行うためには、出力とともに太陽光発電パネルのメーカーと型番、枚数、発電効率などの入力が必要である。というか、逆にそれらの情報さえ決まっていれば、あとはフォームに入力して申請すればそれで終わりだ。
発電所の出力を決めるためには、どの程度の広さの太陽光発電用地かが決まっていなければならない。ざっくりとした見積りでは、100㎡で10kW。ただし、土地の形状や日射条件によってパネルの設置に使える面積が決まってくるので、実際にはケースバイケース。
ソーラーパネルの選択も、ある程度自身で目途がついていないと設備認定では途方に暮れるかもしれない。「太陽光パネル型式選択画面」でプルダウンメニューをクリックすると、何十個とソーラーパネルのメーカー・ブランドが出てくるからだ。
まぁ、単に売電価格の確定と言う意味では、とにかく何でも適当に入力さえしておいて、あとで変更の手続きを取れば良いが。(追記 2015/10/26: いったん設備認定のIDが取得できてしまうと、ソーラーパネルの変更が原則として出来なくなるので、パネルの変更は設備認定の手続きが終了する前に行うこと!)
筆者が今回行った設備認定では、ソーラーシェアリングとなるので、とりあえずの仮申請といっても京セラの80Wの細長いパネルで入力を行った。
一般の野立て太陽光発電なら、200~300Wのパネルで適当に選んでおいてもそれほど問題は無いかもしれない。
出力を決めていれば、パネルをどれか選べば、次の算式でパネルの枚数は簡単に決まる。
ソーラー発電所の出力=パネル一枚の出力×パネル枚数
今回の筆者の例では40kWとしたので、40kW=40000Wで、パネル一枚の出力が80Wだから、パネルの枚数は40000÷80=500枚である。
パネルの種類や発電効率をメーカーのカタログやウェブ等で確認
あと、カタログスペックとして入力が必要なのが、ソーラーパネルの種類と発電効率。
パネルの種類は、シリコンの単結晶か多結晶なら、Aを選ぶ。ソーラーフロンティア・CISのような化合物ならCだ。
薄膜太陽電池の太陽光発電モジュールというのはあまり聞かないが、もしそうならBである。
そして、発電効率。これはパネルのメーカーのウェブサイトやカタログ等で確認してその数値を%で入れれば良い。
と言う感じで必要事項をフォームのそれぞれの欄に入力したら、一番下の[登録]を押せば申請の手続きは完了。
と言った感じで、設備認定だけなら、それほど難しくないので、今後DIY的にプチソーラーを設置する方なら覚えておいて損はないはずだ。(というか、この簡単な手続きだけのために何万円かが節約できるとしたら、自分でやらない手はないからね。)
2号基では筆者も自分で設備認定を行いたいと考えている。
(追記 2015/10/26: 筆者の場合、2号基では既に設備認定が行われていたため、結局3号基以降ですべて自ら設備認定を行った。売電価格は32円/kWh。32円案件だけで手一杯なため、27円/kWhになってからは設備認定をまだ申請していない。)
コメント
設備認定すごく簡単です!
だけど電力会社の申し込みが難しいかもです。
電気工事の資格持ってないと電力受給契約申し込みができないような事がどこかで書いてあるの見ました。
以前設備認定する前に電力会社に問合わせた時にも電気屋さんにやってもらいなさいみたいな事言われました。
設備認定と違ってこれはギリギリでも間に合うみたいなので資料揃えて挑戦してこようと思いますw
多分ですが設備認定登録してあるパネルだとまだ間に合いますよ!
農民さん、こんにちは。
いつもコメントありがとうございます。 少し遅れましたが、コメントへのリプライです。
設備認定はおっしゃる通り、比較的簡単な作業なので、ある程度の基本を押さえておけば、ほぼ誰にでもできます。
逆に、それ以降の電気工事の関連や系統連係協議などは、やはり専門家や業者でないと難しいですね。
私は一応電気・電子系の大学を出ているので、出来れば自分でやりたいと思いますが、強電の知識はほとんど忘れてしまったり、学ばないままだったりなので、太陽光に関わるようになってから再勉強する事が多いです。
こんにちは。
1時間で理解できる電力受給契約もお願いします!
http://www.tepco.co.jp/e-rates/individual/shin-ene/saiene/pdf/taiyoko02-j.pdf
個人なので門前払いが怖いですw
例の本にやはり電気工事士の免許持ってないと申し込み出来ないような事が書いてありました。この辺何か知りませんか?
農民さん、
電力受給契約は専門知識に基づく電気工事が関わってくるので、素人が1時間で理解するのは無理です。
なので、私にもそういった記事は書けません。
すみませんが、何卒悪しからずご了承ください。
ただ、門前払いするのも気が退けるので、アドバイスさせて頂くとしたら、電気工事士の資格を持っている方にヘルプをお願いする等と言う手はあると思います。(必要に応じて謝礼も払う。)
そうすれば、個人でも連係協議や電気工事などでの必要な手続きを比較的廉価で出来るのではと思います。