パワコンの設置:重さには人海戦術で対抗(笑)

【単管パイプによる太陽光発電所の施工体験:その4】

パワコンの設置にも単管パイプを使用

増富の単管パイプ太陽光発電所の施工体験・2日目の9月6日(日)、はパワコンの設置を行った。
前日はなんとか晴れていたのだが、秋雨前線の影響か2日目のこの日は午後から雨とのことで、午前中にパワコンの設置を完了させるべく作業を急いだ。

取り付けるパワコンは、低圧では採用実績の多い田淵電機製の三相9.9kW(ファンの騒音が玉に傷の、アレw)である。当然、9.9kW×5基を設置する。

田淵電機の9.9kW三相パワコン×5基

田淵電機の9.9kW三相パワコン×5基

単管パイプの架台に拘わらず、パワコンの設置自体も初めてということで、経験値を上げるうえで大変に有難い機会を頂いた訳である。筆者が広島県南西部で計画中の太陽光3号基も同じ型の田淵製パワコンを採用するので、タイムリーでもあった。

さて、その設置手順をまず簡単に示す。

  1. パワコンを段ボール箱から取り出す
  2. パワコンをひっくり返し、裏側にレースウェイを2本(上下)取り付ける
  3. 直交クランプを用いて、架台側にパワコン取付用の単管パイプを縦に取り付ける
  4. パワコンを持ち上げ、縦に取り付けた単管パイプにU字ボルトで固定する
  5. パワコン下側にあるフタを外し、ケーブルを通す穴を開け、ソケットを噛ませる
  6. ソケットを付けたフタをパワコンに取り付ける

注意事項だが、パワコンはトランス(変圧器)の塊なので、かなり重い

田淵電機のこの型の場合、仕様を見ると質量は53kgと書かれている。筆者とほぼ同じくらいの重さだ。(オムロンのKP55Mは5.5kWと出力が田淵のより小さいこともあり、36kgと田淵の9.9kWよりは軽いが、やはり一人で持ち上げるのは大変そうだ…)

なので、1人では作業が困難…というより現実的に不可能だろう。2人でも厳しい。3~4人いれば、持ち上げてU字ボルトを通しナットで固定、といった作業まで可能になる。もっとも、大友氏の著書に書いてあったように、チェーンブロックという器具を使えば、2人でも可能かもしれない。

今回は、チェーンブロック無しということで、人力で持ち上げ、固定までを行った。

パワコンを段ボール箱から取り出す

段ボール箱を開けて、パワコンを取り出す。この時点で既に2人必要である。段ボール箱を切り刻んでどけるといったやり方にすれば、この段階ではまだ2人は必要ないかもしれない。

パワコンを取り出す

パワコンを取り出す

パワコンをひっくり返し、レースウェイを2本(上下)取り付ける

段ボール箱から取り出しつつ、フタになっていた段ボールを地面に敷き、その上にパワコンを上下逆さまにして置く。パワコンの裏側、四隅にネジが留めてあるが、ここにレースウェイを上下に2本取り付ける。

レースウェイを2本取り付ける

レースウェイを2本取り付ける

なお、ここで使うレースウェイは、ソーラーパネルを取り付けるレースウェイと同じものであるが、長さはパワコンの幅に合わせて1mとし、パワコンのネジ穴の間隔に合わせて穴を開けたものを使う。

ちなみに、当日作業を開始していると、予め用意していたレースウェイとパワコンの穴の位置が微妙にずれていて合わない。大友社長曰く「出力制御のために、仕様が変更され寸法が少し変わったんだろう」とのことだ。

そこで、急遽現場でレースウェイに穴を開けて対応する。

レースウェイに穴を開ける

レースウェイに穴を開ける

ちなみに、こちらの現場では、ディーゼル発電機と金属も切れる電動のこぎりや電動ドリル(バッテリー式とコンセントに繋いで使う交流式の両タイプ)、手動の穴開け器などを一通り揃えてあるので、こういった事態にも柔軟に対応できていた。

この辺り、さすがは単管パイプで野立て太陽光発電所を日本で最初に設置したと言われる大友氏だけあって、万全の体制だと感じた。単管パイプ、レースウェイの切断、穴開けなど必要になればすぐにその場で行えれば、作業中断が最小限で済み施工がスムーズに進む。

さて、無事にレースウェイとパワコンの穴の位置が同じになったところで、レースウェイをパワコンに取り付け、ボルトを戻してレースウェイをしっかり固定完了となる。

ボルトでレースウェイの取り付け

ボルトでレースウェイの取り付け

架台側にパワコン取付用の単管パイプを縦に取り付ける

この辺の行程では雨が降り出しそうな中で作業を優先したため、残念ながら写真があまり無いのだが、単管パイプの短めのものを架台の後ろ側に直行クランプで取り付けるということ。

レベルを用いて出来るだけ単管パイプが垂直に、あるいはパワコン+レースウェイが水平になるように調整するのだが、完全に水平にすることは困難なので多少の傾きには目をつぶることとなる。

単管パイプを組む場合には共通のことだが、こういう場合、寸法や位置を合わせる必要があるときは、全部のクランプをすべて締めこむのではなく、どこか1ヶ所は仮止めのような形にしておくと調整がやり易くなる。

パワコンを持ち上げ、縦に取り付けた単管パイプにU字ボルトで取り付ける

さて、いよいよパワコンの取り付けとなる。パワコンの重量のため、労力の点でもこの工程の負荷が最も大きい(チェーンブロックなどの機械を使う場合は、それほど力は必要ではなくなるが)。

2人がかりでパワコンを持ち上げ、架台の水平な単管パイプの上にいったん乗せ、さらにもう少しだけ持ち上げてU字ボルトとナットで縦の単管パイプにパワコンを固定する。

パワコンを持ち上げ、架台に取り付ける

パワコンを持ち上げ、架台に取り付ける

この工程のタイミングは、ちょうど「重量挙げ」のような感じだと言えばご理解頂けるだろうか。

つまり、最初に持ち上げて水平の単管パイプの上に少し乗せるという工程は、重量挙げで、最初「エイッ!」と持ち上げて胸の高さで止めて呼吸を整えるところまで。

その後、一番上まで持ち上げるところが、このパワコン設置でもう一度「エイッ!」と少し上げてU字ボルトで固定するまでとほぼ似たような感じだ。

ソーラーパネルの取り付けと同じで、最初の1基目の取り付けが終わると、ある程度容量が呑み込めるので、そのあとは同じ作業を4回繰り返すだけ。ラーニングカーブを駆け上がり、意外に早くパワコンの設置までクリアしてしまった。

パワコンの取り付けがほぼ完了

パワコンの取り付けがほぼ完了

(続く)

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コメント

  1. パワコンマニア より:

    つわものになるとSFL一人で付けたりします。
    勿論私は無理です(^^;

  2. 蛇野 より:

    私は一人でやったことがあります。ただし、ウィンチを使いました。
    自力では無理ですね。

  3. ビッグふぃ~るど より:

    パワコンマニアさま、蛇野さま、

    お返事が遅れ失礼しました。
    パワコンの設置、一人でも適切な機械・器具を使えばできるんですね。
    機会があれば、そういう施工現場も取材してみたいところです。