米テスラ・CEOイーロン・マスク氏、「原発は役割を果たした」

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昨日に続いて電気自動車(EV)と太陽光発電に絡むネタである。
まずは、次のニュース記事を引用する:

イーロン・マスク氏が語る“日本のエネルギー”―「原発は役割を果たした」- CNET Japan

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テスラモータースのイーロン・マスク会長兼CEO

イーロン・マスク氏は、米国のビジネス、特に電気自動車や太陽光発電では知らない人がいない位の有名な経営者だが、日本ではまだご存じない方も多いかと思う。

だが、テスラ「モデルS」が日本で納車開始となり、テスラモータースの日本における存在感もこれまでより更に大きくなることは確実だろう。

さて、そのマスク氏がモデルSの納車記念式典に出席し、報道陣との質疑応答を行った際に上述のようにコメントしたというのである。以下、この記事より少々引用させて頂く:

マスク氏は、原子力発電について「すでに必要な役割を果たし終わったのではないか」と指摘。津波に耐えうる原子力発電所を作ることができない限り、現状を維持することは難しいと語る。

では、その解決策は何か――マスク氏が挙げるのが「太陽光発電」だ。同氏は、2006年に太陽光発電会社のソーラーシティを立ち上げ、2012年末に上場を果たしている。マスク氏は、太陽光について「文明がすでに証明しているように、長期的に信頼性の高いエネルギーソースだ」と強調。今後は太陽光発電が中心になってくると見ている。

この引用部分の後半については、まぁ端的に言えば太陽光発電を事業でやってるんだからポジショントークじゃん?という解釈も成り立つ訳だが、我々太陽光発電事業者としても悪い気はしない。

もっとも、日本のエネルギー自給を考えるとき、日照時間の長い地域なら太陽光発電、降水量の多い地域(たとえば、屋久島)なら水力発電、東北地方の沿岸部など強い風が常に吹いている地域なら風力発電、熱くて湧出量の多い温泉がある所なら、地熱(バイナリー)発電、森林や牧畜などによるバイオマス資源が豊富な地域ならバイオマス発電といった具合に、エネルギーは適材適所かつ地産地消で賄うのが経済合理性の点で良いと考える。

太陽光や風力は安定性や時間と言った問題があるので、蓄電池を併用するか、ベース電源として残りの三つを適切に組み合わせる必要もあるからだ。

いずれにしても、マスク氏のように今を時めく若手起業家も「既に役割が終わった」と指摘するような古くて汚いエネルギーに固執するのがどれだけ馬鹿げたことか、改めて再認識させられる。

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