米SunPower(サンパワー)製ソーラーパネルのPID耐性

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サンパワーのソーラーパネル、PID耐性試験で最も優れた結果に

米サンパワー社製のソーラーパネル
何週間か前、サンパワー社の太陽光発電パネルの採用を検討していたので直接問い合わせて、代理店を教えて頂いたことがあった。

結局、今回サンパワー社のソーラーパネルの採用には至らなかったのだが、それ以来、同社のメールマガジンのリストに追加されてしまったようで(どこで同意したのか、よく覚えていないのだが、きっと法的には問題ないプロセスだったのだろうと思われる)、それ以来1~2週間に1度くらいの頻度でメールマガジンが来る。

3~4日ほど前に来た最新号を見てみると、同社のE20/327ソーラーパネルがPID試験(600時間)で最も優れた結果を収めたとのニュースが記載されていた。

以下、ご参考までにサンパワー社のメルマガの文面から引用させて頂く:

サンパワー社のE20/327ソーラーパネル、PIDテスト(600時間)で最も優れた結果

第三者機関「PV Evolution Labs」(カリフォルニア州)によるPID耐性試験で優れた結果を収めました。サンパワー社のE20/327ソーラーパネルが同試験を受けたモデルの中では最も低い0.2%という出力低下の結果が出てきました。

試験の合格条件は高湿高温試験の環境①100時間経過後-出力低下が5%未満、②600時間経過後-同10%未満、の両方を通過することです。他機関における一般的な試験条件は48時間から196時間のなのに対し、本試験は非常に厳しい合格基準のもと、実施されました。

今回のテストにおいて、従来型パネルは、半数が不合格となり、サンパワーパネルの出力低下は0.2%と最も優れた結果でした。サンパワーを除く試験に合格した従来型パネルの出力低下は平均4~5%、残り約半数の不合格だった従来型パネルの出力低下は18~87%の結果でした。

ソーラーパネルのPIDとは

PID(Potential Induced Degradation)とは、産業用の太陽光発電システムなど、高電圧を発生させる太陽光発電システムで、太陽光発電モジュールと、それを支える金属フレームの間で電流の漏れが発生し、出力の低下を招く現象のことです。PID現象、電圧誘起出力低下現象とも呼ばれます。

大規模な太陽光発電システムの場合、多くの太陽光発電パネルが直列に接続されており、フレームとのより大きな電位差が発生するモジュールに影響が出ます。これに湿度、温度といった外部要因が加わることにより、PIDを引き起こす加速化要因となります。

今度の試験結果で当社のE20/327ソーラーパネルの信頼性、尚、本パネルがメガソーラー向けに優れた発電性能を提供することが再確認されました。

下記のリンクより詳しい内容をご覧いただけます。

当社のニュースリリース(英語)

PID試験と言えば、国内では2社、あとはドイツのQセルズ(現・ハンファQセルズ)、韓国LG電子のソーラーパネルが劣化なく優秀な結果で完了したという独フラウンホーファー研究所で行った結果が有名である。

サンパワーは米国で行われたPID試験に言及しているが、同社のソーラーパネルを採用している方にとっては朗報だろう。

【2022年12月追記】
2019年11月に米サンパワー社は事業再編を行っており、北米でのエネルギー事業に特化したサンパワー社と太陽電池・太陽光パネルの製造を引き続き行うMaxeon(マキシオン)社に分社している。その結果、現在同社が製造・販売している太陽光パネルのブランドはすべて「マキシオン」となっている。

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