買う電気から創る電気へ(2)

先の記事では、東日本大震災と東電の原発事故を契機として加速している日本の既存電力会社離れと自家発電の増加に触れていた。

似たような状況が実は日本以外でも起きている。というより、日本の状況も世界的に進行している電力の地産地消化、分散電源の増加の一つの流れに過ぎないと言う方が適切かもしれない。

ウォールストリートジャーナル(WSJ)では、偶然か故意にかは分からないが、米国でも進行中の既存電力会社離れと企業を中心とした自家発電の増加に関する記事を掲載している:

自家発電に切り替える米企業―電力会社に打撃

日本でのきっかけが東日本大震災という地震・津波、原発事故だったのに対して、米国では2012年に発生し東海岸の広範な地域に大きな被害(被害総額:50億ドル以上)をもたらした台風「サンディ」だという。

電力の価格を考えると、地域にもよるが米国では日本に較べたらかなり安い筈だ。

それでも、非常時の停電などを回避するため、また太陽光発電パネルの価格下落などにより、創る電気の価格が電力会社から買う電気代とあまり変わらない(=これをこの業界では「グリッド・パリティ」と呼ぶ)レベルになってきたこと、太陽光発電であれば自分でクリーンな電力を作れること、等から自家発電の流れが加速しているのである。

既存の電力会社は、このまま黙って見ていると自分の商売が左前になっていくばかりだから、自分達も太陽光発電に参入したりと何らかの対策を考えるし、日本のように地域独占に胡坐をかいた体制ではないため、同じ電力業界でも日米では天と地ほどの差があると感じる。

米国では発送電分離が既に制度として行われており、米国全土では発電、送電、配電・小売の各サプライチェーン全部の過程で電力事業者が3000以上ある。州や市町村によっても異なるが、小売業者が複数あり、自分が買う電気の電力会社を自由に選べる地域も少なくない。

こうなると、市場競争の原理が働き、まるで役所のようなどこかの国の電力会社、社員や役員はまだ高給を取っている癖に原発再稼働しないと値上げだ等とフザケタことばかり言ってる電力会社などはすぐに潰れてしまうだろう。(続く)

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