太陽光パネル隙間の秘密+ヤギ除草がダメな理由

「練習台にならないで」(S社主催・太陽光発電セミナー)」の続き)

K社長による挨拶のあと、いよいよ太陽光発電のセミナーのメイン部分の説明である。

パネルの隙間は強風対策と雨水分散のため

既知の内容が多かったものの、S社による施工事例、他社による欠陥工事の事例などは見ていてかなり参考になった。特に後者については、架台と共に施工業者選びの重要性に絡むことになるので、S社としても力が入るのだと思うが、雪で潰れた太陽光発電所や地べたにソーラーパネルを敷き詰めた形のものを問題のある施工事例として紹介されていた。

(野立ての敷き詰め型に関しては必ずしも問題があるとは言えないと思われるが、S社では問題があると考えているのでやらないということなのだろう。建物の陸屋根などに設置する「置くだけ架台」など、同様の形態でも屋根の上ならS社も手掛けている。)

あと今更ながら、感心したのが、S社の施工でソーラーパネル毎に空けられた約2センチメートルの間隔だ。

ソーラーパネルの間のすき間(約2cm)

ソーラーパネルの間のすき間(約2cm)

このセミナーを聞いた翌日、当方のプチソーラーでも改めて確認したのだが、確かにソーラーパネルとソーラーパネルの間は上下左右どの方向にも必ず2cmほどの隙間が空いている。細かいが、この隙間が強風の際に風の逃げ道となるので、架台の強度ともあいまって強風対策となっているのだという。(また、雨水もこの隙間から零れ落ちるので、パネル下部だけにどーっと流れることもない。)

講演の最後の方で、K社長も言及していた同社の太陽光発電システム施工価格が示された。

内訳は書ききれなかったこと、それにあまり詳細に書くとS社の営業上あまり好ましくないかもしれないかと思うので(一応、お招き頂いたこともあり)、価格情報の概要のみに留めさせて頂くが、kW単価で言うと26万~50万円程度ということである。

規模の経済により、当然大規模な太陽光発電所ならkW単価は下がるし、小規模なら上がる。また同社が得意としている架台の展開で最近好調なのが駐車場やガレージでの太陽光発電ということだが、これもkW単価は比較的高めになる訳である。

上記価格に含まれているのは、ソーラーパネル、パワコン、架台、および設置工事費の総額であり、電力会社への連係費用は別途必要。また、フェンス、発電量モニタリング、雑草対策などもオプションであり施主の希望により別途追加となる。

草食動物による雑草対策:羊は○、ヤギは×

その後の質疑応答でも価格の内訳を尋ねる参加者の方がいたが、分譲ならともかくEPCとしては確かに価格を提示し辛いだろう。雑草対策一つとってもアスファルト舗装、鉄鋼スラグ、防草シート、羊、クローバーやクラピアの植栽など色々とやり方があり、発電所によって最適な方法も変わるからである。

なお、草食動物による雑草対策についてはS社もヒツジはOK、山羊(ヤギ)×と明言していた。

この件、太陽光発電ムラでも情報が飛び交っていたのだが、ヤギは飛び跳ねるし(「アルプスの少女ハイジ」を思い出すw)斜面を好む習性がある。このような理由で、ヤギはソーラーパネルの上に乗ったり、その上で一休みしたりするので、駄目なのである。

ソーラーパネルの上で休憩するヤギ

ソーラーパネルの上で休憩するヤギ

もっとも、多少の発電量が犠牲になったとしても、ヤギを飼うことで癒し系の太陽光発電所として運営するという考え方もあるので、結局その辺の判断は人それぞれということになるだろう。

(続く)

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コメント

  1. 蛇野 より:

    32円であっても資産になるとのことだが果たしてそうか?
    私は否定的な考えである。
    確かに電気料金は下がるかも知れないが、他の物価が上がれば相対的に優位性は無いと思う。
    そもそも電気本位制経済ではない。
    逆にFITの喪が明ける20年後電気料金だけが高騰していれば、優位になろうと思うが、ここで32円案件に手を出すというのは、戦略的に問題があると考えています。

    • bigfield より:

      蛇野さま、

      これについては、色々と立場や条件等によっても意見や主張が異なってくるかと思います。

      この件についても、また記事で扱いたいと考えています。          

  2. 匿名希望=通りすがり(鬼) より:

    あ~、パネルの隙間が風の通り道なんていった人がいるんですか・・・。

    実はパネルフレームの熱膨張対策なんです・・・。
    冬場と夏場においてフレームなどの熱膨張の差がでるため、隙間を空けるのが常識となってます。冬場にぎちぎちにパネルつけると、夏場に・・・とならないようにです。

    これは、屋根においても同じです。ですので風の通り道なんて考えが必要ない屋根付けにおいても、パネルに1センチ程度の隙間を取らされます・・・。

    実は強度計算上、2センチ程度の隙間があっても、一体の表面積と計算します。
    強度計算で計算されるぐらいの隙間というのはソーラーシェアリング程度の隙間が空かないと意味が・・・。

    • 匿名希望=通りすがり(鬼)さま、

      こちらもお返事が滞りました、ご容赦ください。
      こちらでもコメント及びご指摘ありがとうございます。
      ご指摘の件、実はツイッター(ブログと連動して投稿)にても同様のご指摘を頂いておりました。

      ですので、記事本文の方も追記なり加筆修正をしておくべきところですが、まだしておりませんでした故…
      読者の方がすべてコメントの部分までスクロールするか分かりませんので、なるべく早く本文にも訂正・注釈を入れておきたいと思います。