停電時の損失は誰が負う?

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1号基と2号基のメンテナンスの作業(雑草対策とモニタリング)のことを考えているなか、4号基(仮)の不動産屋さん、2号基の施工業者さん、あと中電工から電話があった。

不動産業者さんの方は、昨日は結局電話に出損なったまま、折り返し連絡を取ることが叶わなかった。今日、また昼休みか手が空いた時間にでも電話をしてみようと思う。

問題は中電工から掛かった電話での連絡の方だ。
筆者の1号基の場所を所管とする中電工の営業所の方からだったのだが、用件は以下のようなことだった:

今週末、5月17日の日曜、午後1時20分から15時50分まで電柱の工事のために、停電となりますので、ご協力をよろしくお願いします。

え?何それ? そんなの誰が決めたの?と言う感じで、筆者は簡単に二つ返事の承諾など出来ずに、この中電工の社員のUさんと言う方に次のように訴えた:

この時期の日中の最も太陽光発電の貴重な時間を2時間も停電となるんですか?そんなこと聞いてないんですけど。

停電の時間を午前中か午後のもう少し遅い時間にするとか、そういった配慮はして頂けないんでしょうか? なぜ、よりによって太陽光で一番発電量の多い時間帯を選んで停電なんですか? この時間帯に停電で発生する損失を中電さんか誰かが補てんしてくれるんでしょうか?

こちらも事業として太陽光に取り組んでいるんですが。何とかならないんですか?

 

順番や細かい点には違いがあるかもしれないが、大体こういったことを伝えた。

先方は中電工、つまり中国電力お抱えの電気工事会社である。
筆者の訴えに対して、U氏は少し心苦しそうに「弊社に言われても… 中国電力に問い合わせて欲しい」と、カスタマーセンターのフリーダイヤルの番号を筆者に伝えた。

この一連のやり取りから察するに、どうも筆者として苦情を申し立てたところで、この周辺の電柱工事とそのための停電の予定は既に決まったことであり、覆せるようなことでも無さそうな空気を感じた。

果たして、この週末の天気予報を確認してみると、この日曜日の前後の土曜と月曜は「曇り時々雨」と雨模様なのだが、日曜日は「曇り時々晴れ」とお天道様もそれなりに垣間見えそうである。

もしピーカンの晴だと、50kW×2.5h×36円/kWh=4500円。けして馬鹿にならない額だ。
曇時々晴と微妙な天気なので、この2時間半ずっと曇ならせいぜいこの半額とか1/3位かも知れないが、損失であることに変わりない。

こういう工事の際の損失も発電事業者が甘受すべきと、連系時の契約のどこかに書いてあっただろうか?

その額を中電が補てんするというのなら筆者にも不満はないが、多分「誠に申し訳ありませんが、そういった補てんは出来かねます。何卒ご容赦下さい」とただ謝るだけで終わりだろう。一応、夜が明けたら、機を見て中電に苦情申立てというか相談してみようと思うが、徒労に終わると思うと気分が萎える。

慇懃無礼というのは、電力会社のことを形容するためにあるような言葉じゃないかとつくづく思う。

コメント

  1. 蛇野 より:

    みなし高圧や高圧になると、停電時は自動復帰ができないので、復帰させるために現地に行かないといけません。
    遠隔地となると、止まったままになってしまいます。この辺が、メンテナンス契約が必要になってくる理由の一つです。
    工事は、朝早い時間とか夕方遅くやって欲しいです。彼らもサラリーマンで勤務時間が決まっているので、残念だし不満は解消されませんが、時間帯もそれなりの時間になると思います。

    • bigfield より:

      蛇野様、

      ご指摘の通り、メンテナンス契約のようなものは高圧・低圧を問わず、あれば入っておくに越したことはないと思います。
      また工事を行う時間帯についても、御意です。結局、先日の日曜日は数千円の損失が発生しているはずで、その機会損失は元々織り込み済みとはいえ私が甘受しなくてはなりませんでした。こればっかりは仕方が無いですね。。。対策としては、やはり複数基の運営で一つがダウンしていても、他でその損失を可能な限りカバーできるようにするといった所でしょうか。。

      私の場合、今回の停電時にも今月初旬に連系された2号基が稼働していたはずですので、少しは救われたかもしれません。
      まぁ今回の顛末はそういうものだと諦めて、更に後続のプロジェクトに精を出したいと思います。

  2. にゃんた より:

    連係時の約款に工事の際には協力しなければならないと記載がありますので闘っても勝ち目はありません。工事業者と仲良くなるしかないですね。

    • bigfield より:

      にゃんた様、

      コメントありがとうございます。ご教示の件、そうでしたよね。
      (でも、約款なんてそんなに細かい所まで皆さんきちんと読んでるんでしょうか???)

      工事業者と仲良しになる・・・うーん、結構難しそうです。少なくとも、私の場合は西日本に移住してからですね。
      一日も早く、西日本に拠点を移したいと思います。

  3. 通りすがり より:

    売る側の気持ちとしては理解できます。
    が、たちの悪いクレーマー的言い分のように思います。

    どのような理由で電柱工事をするのか知りませんが、電力会社のメンテナンスということもあります。
    広大な地域に多くの電力網を持っているのに、全ての需要家・消費者の希望を聞き入れていては何も出来なくなっちゃうでしょうね。

    メンテナンスがままならなくなり、結果障害が起き、数時間の売電どころか何日も売電も買電もできなくなってしなったらどうするんでしょう???

    道路工事なんかも同じですよね。

    少し冷静で大人の対応も時には必要なんではないですか。
    「わかったけど、少しでも早く復旧してね」とか。

    • bigfield より:

      通りすがり様、

      コメントありがとうございます。
      約款の条件を納得ずくで連系している以上、ご指摘のようにクレーマー的な側面は確かにあったのかもしれません。

      しかし、私が発電事業に手を染め、それ以来電力会社の振る舞いをずっと見ていて思う限り、電力会社が発電事業者側に何らかの配慮を示したり、発電事業者側の都合を考えてくれたりすることは、皆無かほとんど無いと感じています。もちろん、今回のような停電を含めて。

      では、なぜ日曜日に停電するのでしょうか。これは、日曜日なら工場などの大口を含め彼らにとって多くの顧客が休みだからという事情もあると推察します。(実際、当方の発電所の近くには2、3の工場があります。)

      一方で、発電事業者が損をしても、全然誰にもその損失は一切補てんされません。そうであれば、発電事業者に対しても可能であれば、多少の思いやりや配慮を見せてくれても良いのでは、と思ったまでです。

      私自身として別にクレーマーになりたくてなろうとも思いませんし、公共財とも言える電力インフラのメンテナンスが必要であれば、それに協力することも吝かではありません。約款にそういうことが書いてあろうとなかろうと。

      メンテナンス作業をやられたら迷惑だから、やるな、等と言っている訳では無いのです。
      ただ、もし彼らと我々が上下など無い関係なのであれば(あるいはこちらが彼らにとって僅かながらも顧客という立場なのであれば)、それに対して多少なりの尊重なり配慮をしてくれても良いのでは、と個人的には思ったまでです。現実には、こちらは常に彼らや国の言いなりになるだけで、なす術がありません。

      貴殿もリスクを取って太陽光なり何らかの発電事業を運営されていれば、多少なりとも同様の心情を共有できるのではと思うのですが。
      たかが数千円、されど数千円です。

      リスクを取って太陽光事業に取り組んでいるのであれば、わずかであっても売電収益を失うことは痛みに違いないはずです。

  4. 通りすがり より:

    通りすがりの者にお返事ありがとうございます。
    主様のその時の反応やお気持ちは十分理解しているつもりです。

    電力会社(おそらくどの地域も)は民間の皮を被った「親方日の丸」団体です。ある意味独占企業ですし、「嫌なら買ってもらわなくてもいいし、売ってくれなくてもいいよ。」って態度が見え見えですから。実際の工事は下請けに丸投げですしね。

    でも選択肢がないのが現状で。
    自由化が需要家・受給者にとってプラスになればいいなと思っております。

    失礼しました。

    • bigfield より:

      通りすがり様、

      こちらこそどうもありがとうございました。

      電力会社に関しては正にご教示の通りですよね。
      私も自由化に期待していますし、骨抜きにならないように監視していなければと思います。

      今後とも何卒宜しくお願い致します。